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ガイドラインとは

更新日:2008年09月17日 掲載日:2008年09月17日

1.ガイドラインとは何か

ガイドラインの正式な定義として、最も頻繁に引用されるのは米国医学研究所(Institute of Medicine)による定義であり、ここでは、「医療者と患者が特定の臨床状況での適切な診療の意思決定を行うことを助ける目的で系統的に作成された文書」とされている1。

1998~1999年に、厚生労働省・医療技術評価推進検討会で科学的根拠に基づく医療(Evidence-Based Medicine; EBM)を普及させるために、ガイドラインの作成に研究助成を行うことが決定されてから2、ガイドライン作成が促進され、さまざまながん種(乳がん、肝がん、大腸がん、胃がんなどなど)についてガイドラインが作成されている。

そのほとんどは医療者向けであるが、胃がん、大腸がんなど患者向けに解説したガイドラインも存在する。


2.ガイドラインはなぜ必要なのか

ガイドラインには以下のような効果がある。

1)最新の臨床研究に基づいた質の高い診療の普及


医学は進歩するものであり、進歩は通常、研究発表という形で表れる。しかし、臨床現場は通常、非常に忙しいため、すべての研究発表を絶えず情報収集していくのは至難の業である。

そのため、その場で最新の知見をわかりやすい形でまとめて、個々の医療者が情報を探し回る非効率を改善することにより、最新の標準や推奨に関する情報を現場に行き渡りやすくすることが診療の質を保つために重要である。

2)標準策定の機会


ガイドラインの策定という場で、専門家間においても標準や推奨を明確に決める機会が提供されるという一面がある。

それまで結論を出さずにあいまいに診療がなされていた部分についての議論が深まる。

もちろん、標準というほど確立したものが明確にできる分野がどれほどかは未知数的な部分があるが、少なくともこれを意識した議論の場が提供される。

3)推奨される診療の可視化、コミュニケーション・ツールとしての側面


高度な専門家以外にも現時点での推奨がどのようなものであるかが明確になり、非専門医、医師以外の医療者、患者にも、一般に推奨される診療がどのようなものであるかが簡単に理解できるようになる。


3.ガイドラインの種類

ガイドラインには、(1) 臨床的課題(リサーチクエスチョン/クリニカルクエスチョン)形式のものと、(2) 教科書形式のものがある。

(1) は、現場においてよく遭遇すると思われる疑問や課題(○○な患者に対して、△△をしたほうがよいのか)をまず設定し、その疑問に答えるために文献検索などを行った回答をもってその推奨とするものである。

(2) は系統的に、病期(ステージ)ごとの知見をまとめる、という形式をとる。前者は疑問に対しては明確な答えが出るものの、対象とする臨床状況の範囲が限られる傾向にあるのに対し、後者は包括的であるが、推奨が確定していないことも対象範囲に含まれることも多くなり、あいまいになってしまう傾向がある。

前者の例に乳がん、肝がん、後者の例に、肺がん、大腸がん、胃がんがある。


runより:ここまではガイドラインの話です、知らなくてもいいのですが大事な事でもあるので掲載しました。