その4:第3部:化学物質過敏症に関する情報収集、解析調査報告書 | 化学物質過敏症 runのブログ

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出典:厚生労働科学研究費補助金・化学物質リスク研究事業「室内汚染微量化学物質の生体モニタリングと健康影響との関連に関する研究 平成14 年-平成16 年総合研究報告書」、主任研究者・内山巌雄、厚生労働科学研究DB
図-4.1.3 喫煙者及び非喫煙者の尿中化学物質濃度の比較

一方、ALDH2 遺伝子多型による個人差を科学的に解明するため、本研究では、ALDH2 不活性型のモデル動物として、ALDH2 ノックアウトマウス(アルデヒド脱水素酵素2欠損マウス、以下、モデルマウスと略す)と対照となる野生型マウスを用いた、アセトアルデヒドの吸入曝露実験を行っている。

その結果、特定の金属結合タンパクや障害タンパク認識・除去に関わるタンパク遺伝子の発現が、モデルマウスと野生型マウスでは異なることや、モデルマウスでは、アセトアルデヒド吸入曝露による酸化的DNA 損傷が増加する可能性が示唆された。

また、アセトアルデヒドの皮下投与では、モデルマウスの表皮における扁平上皮癌の発症が認められ、個体差の科学的解明につながることが示唆される、などの研究成果を得た。
アセトアルデヒドの吸入曝露実験による尿中8-ヒドロキシグアニン濃度の測
定結果を図-4.1.4 に示す。

8-ヒドロキシグアニン(8-OhdG)は、DNA を構成するグアニン塩基が活性酸素との反応によって生じる損傷産物であり、活性酸素による酸化的損傷や酸化ストレスを評価するのに最も適した指標の1 つとされている。

図-4.1.4 によると、アセトアルデヒドの125ppm 曝露において、モデルマウスの8-ヒドロキシグアニン濃度が明らかに高い値を示す結果となっている。

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出典:厚生労働科学研究費補助金・化学物質リスク研究事業「室内汚染微量化学物質の生体モニタリングと健康影響との関連に関する研究 平成16 年度総括・分担研究報告書」、平成17 年3 月、主任研究者・内山巌雄、厚生労働科学研究DB
図-4.1.4 アセトアルデヒドの吸入曝露実験によるマウスの
尿中8-ヒドロキシグアニン濃度の測定結果