・(4) 発泡施工法
a.処理に当たっての注意事項
ア.床下に水の溜まっている場合、または恐れがある時は使用しない。
イ.床下収納庫に薬剤が侵入しないようにする。
ウ.居住区内に薬剤が侵入しないようにする。
エ.床下内の配管、その他の材料が傷むことのないようにする。
オ.床下、敷地、周辺の配水管等に薬剤が侵入しないようにする。
b.施工の時期等
ア.床下の土壌が露出している時は、床板張りの後、随時行ってよい。
イ.防湿シート敷き及びコンクリートたたきの場合は、標準仕様書による土壌処理方法により行う。
(5) 土壌表面シート敷設工法
a.施工に当たっての注意事項
ア.雨天、降雨の予想される場合は施工しない。
イ.土壌面に水が溜まっている場合は施工しない。
ウ.土壌面の木片、ゴミ、大石等は取り除き、平滑に転圧を行う。
b.施工時、施工後の注意事項
ア.施工マニュアルに従い施工を行う。
イ.防蟻シートは土壌全面に敷設し、土壌が見えないようにする。
ウ.原則として床下配管類は先行して行う。
エ.施工後に施工部を踏み荒したり、損傷させないようにする。
オ.施工後、施工不備がないか確認する。
(6) パイプ吹付け工法
a.薬剤使用上の注意
ア.使用に先立って、使用する薬剤の性能、性質、使用方法を熟知しておく。
イ.規定の用法、容量を順守する。
ウ.薬剤容器は壊れやすいものを避け、栓の密封できるものを使用する。なお、誤用しな
いように、他と区分できるように表示をする。
エ.環境を汚染しないように作業し、規定量以上の薬剤を使用しない。
オ.しろあり防除剤は、魚毒性の高いものが多いので、魚や水棲生物に対する注意をし、薬剤が養魚池、井戸、下水、河川、池、沼等に流入しないようにする。
カ.小分けしたり、水で希釈する場合には、食用品の容器など誤用の恐れのあるものを利用しない。
キ.石鹸水やアルカリ性物質の混入を防止する。
ク.薬剤の運搬には、食物、食品、衣類等と一緒にせず、栓は密封し途中で薬剤がこぼれないようにする。
ケ.居住者、施主に薬剤の説明を行う。居住者に病人、特異体質者、幼児等の有無を確かめ、安全な方法を取る。
コ.乳剤を希釈する場合、原液をできるだけ水面に近づけ、跳ね返らないようにし、良く攪拌する。素手で攪拌しない。
サ.原液や希釈液は直射日光を避け、また、希釈液は長時間保存せず、必要量だけ調製する。
シ.薬剤使用時には、容器から取り出した後、直ちに容器の栓を密封する。誤って倒しても、容器から漏出しないように心掛ける。
ス.薬剤の残液や容器及び器具の洗浄液は水系に流さない。
セ.通気の悪い場所では、局所的に換気装置を設ける等、十分通気に注意する。
ソ.現場で残った原液は元の容器に入れ持ち帰る。不用になったウエス等の可燃物は焼却処理する。
タ.薬剤の取り扱いには、必ずゴム手袋を使用する。
b.薬剤保管上の注意事項
ア.薬剤は食品、食器、飼料等と区分し、専用の倉庫に保管する。部外者や幼児、犬、猫等が侵入しないように施錠しておく。紛失防止のため、在庫状況、使用量が常時把握できるように管理する。
イ.薬剤の保管場所には、医薬用外劇物の場合はその表示をし、飛散、漏出、流失、地下への浸透を防止する構造とする。
ウ.漏出した場合の措置
① 倉庫内に保管している容器からの少量の漏出分は、吸収性の媒体、例えば砂、油吸収剤等で汚染の広がりを防止する。
② 多量に漏出した場合は、汚染の広がりを阻止するため、また、人間が薬剤に接触するのを防ぐため、必要な措置を講じる。
③ 油性薬剤や乳剤の原液が漏洩して、火災の危険が生じた場合には、火気厳禁の表示をして、火災の誘発防止の措置を講じる。
(7) 防蟻束併用工法
a.防蟻束を取り付ける位置とその注意事項
防蟻板は防蟻束のターンバックル上部にあるワッシャーとナットとの間に挟み、しっかりと固定し、防蟻束ナットとの隙間を完全になくする。また、防蟻板と地面との間は出来るだけ距離を開ける。
b.防蟻束の施工方法
防蟻束の施工方法は次の点に注意する。
① 許容荷重以下で垂直になるように施工する。
② 900mm~1000mm ピッチ(縦横方向共)で配置する。
③ 大引きの側面に釘または木ネジで固定する。
④ ボンドの接着の場合は、束石の接触面をよく掃除し、コンクリート金属用ボンドを25g
程度湿布し、押し付ける。
⑤ 釘留の場合は、コンクリート釘(♯12×25)で完全に固定する。
⑥ 高さ調節及びナットの固定は、それぞれ使用書どおりとする。
⑦ 手締め後、工具で90°増締めをする。
⑧ 分解したり、改造したりしない。
(8) 維持管理型ベイト工法
a.環境保全・安全対策
ア.回収したしろありが食べ残したベイト剤は、産業廃棄物処理業者等に依頼するか、適切な処理を行う。
イ.ベイト剤は薬剤が土壌と直接接触することの無いように容器に入れて使用する。
ウ.ベイト剤の取り扱いについてはベイト剤の包装容器のラベル記載による。
エ.その他安全対策については、協会規程の「防除施工安全管理基準」による。
b.保管・取り扱いならびに運搬上の注意
ア.保管・取り扱い上の注意事項
① ステーション、ベイト剤、餌木等は他のしろあり防除剤と接触することの無いように保管する。
② ステーション、ベイト剤、餌木等は室温下で乾燥した場所に保管する。
③ ステーション、ベイト剤、餌木等を取り扱う時は手を洗浄し、必要に応じてラテックス製等の手袋等を使用する。
イ.運搬上の注意事項
① ステーション、ベイト剤、餌木等は他のしろあり防除剤と接触することのないように専用の容器に入れて運搬する。
② 運搬車への積み降ろしの際は、破損防止に留意し、装置・器具類を投げたりする等、手荒な扱いをしない事。
runより:第2章はここまで、今回はここまでにしておきます。
続きはまた掲載します。