・表 3 東京(日本)とラロトンガ(クック諸島)の毛髪サンプル中の水銀濃度(ppm) サン
プル
数 水銀
平均値
(ppm) 標準
偏差 水銀
最低値
(ppm) 水銀
最高値
(ppm) 参照用量
(ppm) 参照用量
1ppm超
の割合
日本(東京 19 2.739 1.923 0.523 8.537 1.00 95%
クック諸島
(ラロトンガ) 9 3.290 1.371 0.935 4.996 1.00 89%
表3は、魚や海産物が食事の主要な要素である日本(東京)とクック諸島(ラロトンガ)の人の毛髪中の水銀レベルを示しています。
この調査の毛髪提供者の全ては少なくとも週に1回は魚を食べます、そのほとんどは週に2~3回、あるいはそれ以上食べています。
実際、日本の毛髪提供者の84%と、クック諸島の89%が週に複数回、魚を食べています。
また彼等の約60%が非常に頻繁にマグロを食べています。
表3によれば、日本人毛髪サンプルの95%が、そしてクック諸島のサンプルの89%が米EPAの水銀参照用量1ppmを超えていました。
日本の毛髪サンプル中の平均水銀レベルは、米EPAの参照用量より2.7倍高く、クック諸島のそれは、参照用量よりほとんど3.3倍高いものでした。
また日本の最大水銀レベルは参照用量より8,5倍高く、クック諸島では約5倍高い値でした。実際、両方のグループで米EPAの参照用量1ppmより低かったのはそれぞれ1サンプルだけでした。
この調査の日本人毛髪の水銀のレベルは、Yasutake, Matsumoto et al. (2003)による日本の集団についての調査の男性2.55 ppm及び女性1.43 ppmより高い値でしたが。今回の調査は少人数のグループについて行なわれたという点に留意する必要があります。
■日本の魚サンプルの水銀濃度
日本から提供した魚サンプルは、築地市場で購入した青森県の大間及び三厩(みんまや)港で陸揚げされたクロマグロ:9サンプルと、水俣市場で購入した不知火海で獲られたカサゴ:9サンプル及びマアジ:9サンプルでした。
表4、5、6に各サンプルの水銀濃度を示します。
表5に示されるとおり、不知火海のカサゴでEPAのガイドライン0.22pmを超えるものは9サンプル中4サンプルでした。
また、表6に示されるとおり、不知火海のマアジの水銀濃度は、9サンプル全てがEPAのガイドラインより十分に低い値でした。
■東京地域19人の毛髪水銀濃度
東京地域の女性10人、男性9人,合計19人から毛髪サンプルと2週間の魚摂食頻度と魚の種類を提供いただきました。
19人中18人がEPAの参照用量(RfD)1.0ppmを超えており、これは日本人の魚摂取に起因すると思われます。(安間 武)
表 4 大間・三厩(みんまや)/築地市場 クロマグロ 水銀濃度 (ppm) No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9
港 大間 三厩 三厩 大間 大間 三厩 大間 三厩 大間
濃度 1.32 0.9 1.14 1.59 1.03 0.79 0.94 1.26 1.08
表 5 不知火海/水俣市場 カサゴ 水銀濃度 (ppm) No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9
濃度 0.69 0.11 0.19 0.30 1.2 0.15 0.11 0.14 0.22
表 6 不知火海/水俣市場 マアジ 水銀濃度 (ppm) No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9
濃度 0.04 0.06 0.07 0.05 0.04 0.04 0.05 0.03 0.03
表 7 東京地域19人の毛髪水銀濃度(ppm) No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
性別 男 女 女 女 女 男 男 男 女 男
濃度 1.33 4.92 2.88 4.26 2.59 2.08 3.15 5.28 1.66 1.04
No. 11 12 13 14 15 16 17 18 19 平均
性別 女 男 女 男 女 男 女 女 男
濃度 0.52 1.43 1.70 3.57 1.67 2.37 8.54 1.30 1.75 2.74
runより:クロマグロ漁が規制される方針になりつつあります。
ウナギの稚魚もそうですね。
日本人は右へならえという感覚ですが世界的に絶滅危惧を起こす程食べちゃいました。
んで、そのマグロはこの様に生体凝縮が多いと・・・。
昔の感覚ではもう通用しないんでしょうねぇ・・・。