カナダ下院常任委員会報告 :リスクと価値評価:11 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

付録8.2
リスクアセスメント

化学物質過敏症 runのブログ-2

リスクアセスメント:
Risk Assessment:
 
リスクアセスメントの基本的段階は、危険の同定、被ばくアセスメント、結果のアセスメント及びリスク推定である。
 
1. 危険の同定:アセスメントは農薬に関係する危険を同定する試みで始められる。

これは問題の物質の実際の性質及び有毒作用を起こす傾向が吟味されるところである。これは物質の本来備わっている毒性とよばれることもある。ある物質によって課される危険は、試験生物の50%を殺す量(LD50)及び、陸上生物の50%で影響を起こす量(EC50)、水性動物の50%で影響を起こす量、その他の決定によって、測定又は定量化することができる。

政府は、異なる媒体(即ち、空気・水・土壌・堆積物)中の異なる生物(例えばラット・魚・鳥)に対する潜在的危険を評価する時、物質間の比較ができるように、これらの数字を相対的毒性に基づいて分類する指針を持いる。

これらの分類指針は、第三段階で非常に役立ち、国際議定書及び経済協力開発機構(OECD)のような組織の仕事の結果、国際的にますます調和してきた。
2. 被ばく評価:この段階は、物質か環境に入るか又は人間や動物と接触するようになるかどうかを決定する。

いつ、どこで、どのように被ばくが起こるかといった疑問が尋ねられるのはここである。どんな量・濃度で?その物質は残留性か、生物濃縮するだろうか、したがって環境中で濃度増加が続く傾向があるだろうか?
3. 結果評価:第一及び第二段階は、リスクの根拠を作るために一緒にされ得る。

危険かける被ばくはリスクに等しい。危険又は被ばくのどちらかが見当たらないなら、ゼロに等しく、リスクはない(3×0=0)。

危険×被ばく=リスク
 

 
高いリスクを生じる内在する低い毒性(及びそれ故危険)を持つが被ばくの高い物質(2×6=12)、又は高いリスクを生じる内在する高い毒性を持つが被ばくの低い物質(4×3=12)があり得ることは、この式で明らかである。
結果の評価はリスクの結果を突き止めることを含む。

指針が用いられ、人間・生物・環境に対する実際の影響が何であるかを決定する試みがなされるところである。

影響は大きいか(例えば、死亡・生殖能力喪失)又は小さいか(例えば、足の爪の大きさのわずかな減少)、中程度か?又何が又は誰が最も危険な状態にあるかを突き止めるのもこの段階である。
 
4. リスク推定:この最後の段階には、標的集団に対する被ばく許容レベルの決定又は、言い換えると、短期的又は長期的悪影響なしで人間や魚・カエル・子供・その他がどの位多くこの物質に曝されることができるかという決定を含む。

無影響レベル(NOAEL)は推定許容被ばくを計算するために最も多く使われる。

リスクアセスメントを行う中で、NOAELは安全係数で割られる。
 
一度許容量が確立すると(NOAEL/安全係数)、被ばくアセスメントから推定されたものと比較される

もし予測された被ばくが計算された許容量より大きければ、放出又は被ばくを軽減するために適切な抑制がされなければならない。

このことはリスク管理に入る。