・8.25 安全係数の増加は農薬に対する子供や他の影響を受けやすい集団の被ばく及び過敏性を取り巻く現在の不確実性の緩和として使われるだろう。
8.26 少量の農薬又は残留が食品に残っている例がある。
残留からの人間の農薬摂取を、一日許容摂取量に述べられている安全レベルを超さないことを確保するために、PMRAは食品に許される農薬残留レベルの最大限度を確立している。
これらの限度は最大残留限度又はMRLsという。
本委員会はMRLs確立の方法は全先進国及び国際機関で似ていることを知った。
野外試験に基づいて、どの位多くの農薬が食品に残っているか、どの位多くの食品が食べられるかについて、推定がなされる。
農薬のMRLsは、全ての可能性のある異なる食品のMRLs合計が、その農薬の許容一日摂取量以下である場合のみ受け入れられる。
PMRAは現在、農薬毎に一農薬に関するMRLsを確立しており、複数の農薬残留摂取を考慮に入れていない。
MRLsは食品医薬品法規制の表に掲載されており、違法なことはカナダ農業農業食品省の下の独立機関、カナダ食品監視局(CFIA)によって監視されている。
CFIAは食品安全性及び経済・詐欺・貿易関係要求・動植物保健計画に関連する全監視業務に責任を持つ。
8.27 1994年から1998年の間に、CFIAにより検査された合計で44,379の食品サンプルがある。
このうち、805サンプルは許可限度を超えた残留があったことが発見され、そのため、食品医薬品法違反である。輸入製品が一定のままか、おそらく減少している一方で、国内製品の違反は増加している。133
食品が食品医薬品法規制の下でMRL設定がない農薬残留があれば、その農薬残留は0.1 ppmのデフォルト値より低くなければならない(付録 8.3)を見よ。
8.28 証言の中で、カナダシエラクラブ及びカナダ小児保健研究所を含むいくつかの健康保護グループが、食品中の農薬残留について懸念を表明した。
一般人及びマスコミはこの懸念を共有する。
1999年5月に発表された論文は、果物と野菜中に検出された多数の残留農薬は1994年以来倍加してきたことを注意している。134
CFIAは、検出された農薬残留の増加は科学的方法の改善が非常にわずかな残留の検出を専門家に可能にしたことによると示している。
CFIAは、論文中に書かれている研究で検出された濃度は規定された限度を超えず、こうして健康に何らの危険を与えないと強調した。
CFIAは、この種の観察がMRLsの変更をしなければならないかどうか決定することは、カナダ保健省の責任であると説明した。135