・出展:環境汚染問題 私たちと子どもたちの未来のために
http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/
カナダ下院常任委員会報告
本報告に対する議長のまえおき
過去12か月の間、下院の環境と持続可能な発展に関する常任委員会は農薬使用の程度や理由のみでなく、人間の健康と環境への影響も調べた。
また、私たちは農薬使用の経済的関連と農薬規制に関する行政の責任も調べた。
明らかに、社会として、私たちは農薬使用に非常に依存するようになった。しかし、このことはこのような行為を変えることができないことを意味しない。
かっては社会の中で広く使われており、現在価値と姿勢の変化のために放棄されているほかの製品を考えることができる。
最良の例にはタバコやアスベスト・鉛の使用がある。
喫煙の一般人の容認に関する大きな変化は20年前にはじっくりと考えられていなかった。
鉛の神経毒性に関する最初の懸念が現れた時、良く確立していなかったが、ガソリン中の鉛の利用について同じことが言える(現在ほとんど過去のことである)。
同様のパターンが建物のアスベスト使用で見つかる。かっては一般的に行われ、現在禁止されている。
私たち全てが知っているように、一般人の健康に課されている危険について明瞭な議論がされた場合、政府は速い速度と大きな決断力を持って行動する。
時々、政府は動かぬ証拠を待たずに行動するが、別な場合、なわばりの利害による競合する視点によって渋々と行動する。
その間に、タバコとアスベストの場合肺の病気と癌の形で、鉛の場合のように子供のIQ低下と学習障害の様な形で、一般人は長引く不作為の犠牲を我慢しなければならない。
農薬に関して、一般人の健康や安全性、子供の特殊な影響の受けやすさついて心配する確かな理由がある。
家庭医などの一般人の健康保護団体は、社会に普及し絶え入る現在の農薬使用について深刻な懸念を委員会に対して、非常に強力にかつ説得力をもって表明した。
市民は行動するために確固とした証拠を待っていない。市民は共同体内で景観目的のために農薬を使うことを減らす、そして一部の場合禁止するための行動をしている。
この件の経済的側面を見た場合、重要な疑問が現れる。
日々の生活に非常に重要である、食料生産と流通を提供できるだろうか?農薬なしで生き残れるだろうか?
私たちが農業で農薬に依存しているのは非常に圧倒的であり、短期間に農薬使用を止めることは不可能であろうというのが、率直な答である。
残念ながら、容易に利用できる代わりのシステムはなく、簡単な又は魔法の解決もない。
消費者にとって適切な価格で、農業者にとって農薬なしに、より安い費用で適切な食品供給を市場にもたらせるかどうかについて、多くの論争がある。農業者と消費者に関して経済的に実行可能な代わりの方法となるのは、いつどんな条件下であろうか?
欧州連合(EU)は、EUと国の補助金導入により、特にオーストリア及びフィンランド・ギリシャ・イタリア・スペイン・スウェーデンで、この10年間有機農業の顕著な成長を経験している。
オーストリアが先導し、欧州で有機農業がされている土地は1987年と1997年の間に約8倍増加してきた。欧州連合は今年早期までに全農場の2.5%を有機生産にしようと目論んでおり、オーストリア政府は20%の目標を設定している。
当委員会の公聴会は、化学農薬が環境や健康、特に子供の健康に有害であるという強い証拠に照らして、カナダでこのような代わりのシステムを計画し形成することを、今よりずっと前に始めるべきであったことを、私たちに気づかせた。
私たちはカナダの農薬規制の現行システムを調べ、1つの機関、有害生物管理規制庁(PMRA)が、産業によって求められた場合化学農薬を認可し、同時に人間の健康を守るために農薬を規制するという、2つの実質的に矛盾する仕事をできるかどうか、私たちは考えた。
私たちは、経済的目標と健康保護目標の間のバランスに打撃を与えるかどうか考えた。保健省は、質疑Question Period の1999年5月28日に矛盾を述べ、次のように話した。
PMRAは生産者と栽培者の必要に対して、一般人の安全と環境への懸念のバランスをとらなければならない。
しかし、農薬は生物を殺すために設計された高度に有毒な物質であり、そのため農薬を使う労働者や知らずに曝される農業共同体と都市共同体・消費者に対して潜在的に有害である。
そのため、人間の健康に明瞭で絶対的な優先権を与える規制システムを設計できるかどうか、私たちは考えた。
私たちの発見に基づけば、それは次のように設計しなければならない。
私たちが直面している選択は明らかである:農薬へ慢性的に依存して環境や農業の持続可能性・人間の健康の損傷を与え続けるか又は、一般人の健康保護に明瞭な優先権を与えるか、どちらかである。
私たちはすでにタバコと鉛・アスベストでそうした。
農薬は次である。
チャールズ=キャシア
ダーベンポートの下院議員
Charles Caccia, Members of Parliament for Davenport
2000年5月
掲示 2003年 1 月 27 日 渡部和男
runより:カナダで2000年に発表された物ですが古いと言うなかれですね。
13年経ってもなかなか解決できない問題でNATROMの文献の古さとは別物ですね。
私のスタンスは農薬は必要悪、無くなったら間違いなく戦争が起こるでしょう。
必要な分だけ使ってほしいというのが本音です。
しかしカナダはさすがですね、公認環境ホルモンにビスフィノールAを挙げた国です。