航空防除農薬環境影響評価検討会報告書 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出展:環境省HP
http://www.env.go.jp/

・航空防除農薬環境影響評価検討会報告書
http://www.env.go.jp/water/dojo/noyaku/report/index.html
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1.はじめに
(1)本検討会の目的
散布農薬が人の健康に与える影響については、これまで主として食品・水経由の摂取を考慮して評価がなされており、大気を経由した農薬曝露の影響については必ずしも十分に評価されてこなかった。

その一方で、近年、航空防除後に大気中から農薬が検出される事例が報告され、航空防除による健康影響について、散布地周辺の住民の関心が高まっている。

このため、環境庁では昭和63年度より平成5年度までの6年間に「農薬環境動態・影響調査研究事業(大気中への拡散等に関する調査)」として農薬散布時の気中濃度の情報、農薬の吸入曝露による健康影響を評価するための関連情報を収集し、平成3年度にはその一部をとりまとめて公表している。

さらに平成6年度からは、これらの知見を踏まえ、航空防除における農薬の気中濃度のモニタリング調査を実施してきたところである。
本報告書は、これらの調査等を通じて得られた知見を踏まえ、航空防除による散布地周辺住民の健康への影響について、現時点における評価をとりまとめたものである。

(2)我が国の航空防除の現状
① 航空防除の実施時期及び回数
我が国の航空防除は主に水稲病害虫及び松くい虫等の防除を目的として実施されており、その実施時期は、水稲で7、8月、松くい虫等で6、7月に集中しており、それぞれ全体の9割以上を占めている(表1)。

また、散布回数は水稲で年間2~3回が最も多い(表2)。
表1 実施時期(平成8年度) (単位:%) 1)
   5月6月7月8月9月計
水稲1.5 7.5 47.5 44.9 0.4 100
松くい虫4.4 79.3 15.8 - - 100 2)
表2 散布回数別頻度(水稲)(平成8年度) (単位:%) 1)
1回2回3回4回5回計
10.9 39.8 38.9 8.7 1.7 100
注1):平成8年度農林水産航空事業関係資料(農林水産省)より抜粋