2005年1月27日 今回の防水工事の教育施設課担当者が、使用材料の一覧表を提出した。
工事開始から137日経過。有機溶剤の危険性の説明はなかった。
2月21日 松沢知事に請願書を渡し、汚染事故の緊急の対応を要望した。知事への情報提供は、合計3回行ったにもかかわらず、対策は何も講じられなかった。
3月3日 神奈川県議会文教委員会=山本裕子県議の質問に対しての、教育施設課課長の答弁は、「記録によりますと11月15日に連絡があったというふうになっております」と。
この答弁以前の11月8日に校長から改善依頼。天井内空気換気用のダクトの設置を保全協会に指示。と県の事故報告書に記載されている。大きな疑問が残る
4月23日 北棟3Fの4教室が閉鎖された。当日、音楽室、書道室を見学した保護者が、書道教室内の異常なシンナー臭の存在を確認して激怒したからである。芸術科教員3名は、異常事態を2004年9月より訴え続けてきたが、事態を隠蔽しようとした管理職たちの態度に、保護者の怒りが爆発した。
4月27日 気温上昇にともなって、西棟5階トイレ付近で有機溶剤のシンナー臭が大量発生。
生徒308名が体調不調を訴え、このうち26名が、国立相模原病院にて受診。
2名がシックハウス症候群、2名が経過観察を必要とするとの診断を受けた。
1名が専門病院にて同様の診断を受けた。
新聞・TV等で社会的な大事件として30回以上報道され、過去に培ってきた保土ヶ谷高校の社会的信用を失墜させた。
同日、近所の住宅の塗装工事の臭気が校舎内に進入し、生徒がパニックを起こす。
5月7日 第1回汚染事故保護者説明会を開催する。約300名の参加者。議論は8時間にも及んだ。元管理職Aは、保護者の要請にもかかわらず欠席し、事実を説明せず。
5月18日 衆議院決算行政監視委員会で議論される。国会で取り上げられたが、被害を受けた生徒・芸術科の職員への謝罪と事情聴取も行われていない。
被害実態をしっかり調査しない態度は、文部科学省の無責任を露呈している。
国会で議論されれば、問題は解決したのではないかと、だれもが思うだろう。
情報公開請求しても、文部科学省による具体的な指示文書は全く出て来なかった。(つづく)
※第16回裁判は、3月7日(木)13時10分開廷予定。横浜地方裁判所5階502号法廷。神奈川県横浜市中区日本大通9(みなとみらい線日本大通り駅から徒歩1分,JR京浜東北線関内駅・横浜市営地下鉄線関内駅から徒歩約10分)。裁判そのものは5分~10分ぐらいで終了しますが、弁護士会館あるいは横浜合同弁護士事務所で報告集会を開催。弁護団から現在の進捗状況の説明があります。傍聴よろしくお願いします。
runより:生徒308名が体調不調という過去最大規模のシックスクールが保土ヶ谷高校で起こったのはもう10年前です。
この手記は当時の教員によるものである事が分かりますね。
規模は保土ヶ谷高校が最大ですが深刻な被害という点では胆沢第一小学校シックスクールが最大と言えます。
そういう意味でもこの裁判の判決が今後を左右しますね。