・出典:BEMSJの「電磁波(電磁界)の健康影響」講座
http://homepage3.nifty.com/~bemsj/index.htm
・3.スウェーデンVDTに関する電磁波過敏症の研究 1996年
これはスウェーデンの研究です。これによれば電磁波過敏症と思われる人を集めても、電磁波は感知できないようです。
原著論文の概要:
研究者: B. Andersson et al:
論文名:A Cognitive-Behavioral Treatment of Patients Suffering from "Electric Hypersensitivity"
掲載雑誌: JOEM. Vol. 38, No. 8, 1996
この文献は、VDT作業などに関連して電磁波過敏症となった患者を集めて行った実験結果です。
1.VDTを電源ONかOFFか判らないように二重盲検法でおこなった。
患者が電源はONかOFFかを当てる事ができるか、 という再現実験を行っています。
16名中1名は4回中4回 当てる事ができた。
その他の人は駄目で16名の正解率は 41/80 とほぼ50%。
よって、こうした患者は、VDTの電磁波の有無を、当てる事ができないと結論。
使用したVDTからの電磁界の強さは
磁界 5Hzー2kHzでは 245nT(2.45ミリガウス)
2kHz-400kHzで 19nT
電界 5Hzー2kHzで 7V/m
2kHz-400kHzで 10V/m
これらのデータからMPR-2に合致していない古いモニタを使用したと推定できます。
2.その他に、実験の前後でアンケートを取った。
患者が、電源がONと感じた時は、患者が感じる不定愁訴などが有意に増加。
しかし、実際に電源が入っていたか否かで解析をすると、データに変化は現れない。
また 血液検査で分析しても、電源のON、Offのテストでは データに変化は見られない。
3.患者の半数に対して カウンセリングなどの治療を行った。おこなった結果、患者の愁訴は有意に減少した。
カウンセリングを行った患者も、電磁波を検出する事はできなかった。
この事から、電磁波過敏症の患者は、電磁波の直接的な影響ではなく、精神的な要素が大きな要素を占めているかもしれない。 という研究です。
上記に記した程度の電磁界を、電磁波過敏症と思われる多くに人が、直接検知できなかったことになります。 検出は、個々の患者が感じる事ができるか否かの、自己判断で行われています。