対応マニュアル薬剤性過敏症症候群4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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B.医療関係者の皆様へ
1.早期発見と早期対応のポイント
(1)早期に認められる症状
医薬品服用後の紅斑に加え、発熱(38℃以上)、咽頭痛、全身倦怠感、
食欲不振などの感冒様症状、リンパ節の腫れ
医療関係者は、上記症状のいずれかが認められ、その症状の持続や急激な悪化を認めた場合には早急に入院設備のある皮膚科の専門病院に紹介する。

(2)副作用の好発時期
原因医薬品の服用後2~6 週間以内に発症することが多いが、数年間服用後に発症することもある。

(3)患者側のリスク因子
肝・腎機能障害のある患者では、当該副作用を生じた場合、症状が遷延化・重症化しやすい。

(4)推定原因医薬品
推定原因医薬品は、比較的限られており、主にカルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、ゾニサミド(抗てんかん薬)、アロプリノール(痛風治療薬)、サラゾスルファピリジン(サルファ剤)、ジアフェニルスルホン(抗ハンセン病薬)、メキシレチン(不整脈治療薬)、ミノサイクリン(抗生物質)などがある。

(5)医療関係者の対応のポイント
皮疹は斑状丘疹型、ときには多形紅斑型から始まり、さらに全身が真
っ赤になる紅皮症を認めることもある。

また、発熱(38℃以上)、肝機能障害、咽頭痛、全身倦怠感、食欲不振などの感冒様症状、リンパ節の腫れを伴う。

(4)の処方を受けている患者などで、これらの症状を認めたときは、
原因医薬品の服用を中止した上で、血液検査を実施すべきである。

血液検査では、白血球増多(初期には白血球減少)、好酸球増多、異型リンパ球の出現、肝・腎機能障害の有無を確認する。

薬剤性過敏症症候群(DIHS)の場合、原因医薬品の中止後も皮疹、検査所見、全身症状が悪化するので、皮膚科専門医に紹介し、基本的には入院加療させる。

また、DIHS の特徴であるヒトヘルペスウイルス-6 (HHV-6)の再活性化を後日確認するために、受診早期の血清を保存しておくことが望ましい。
[早期発見に必要な検査項目]

血液検査(白血球増多(初期には白血球減少)、好酸球増多、異型リンパ球の出現、肝機能障害、腎機能障害)