スキャットマン・ジョンは吃音症だった。3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・スキャットマン基金 [編集]

ジョンが吃音者を支援するために設立した基金、それがスキャットマン基金(略称SF)である。

彼はこの活動に非常に熱心であり、日本ゴールドディスク大賞の賞金をそのまま日本の吃音者団体である全国言友会連絡協議会寄付する等、精力的に活動した。

1997年にはISAと資金使用目的について、日本、アメリカ、ドイツとインターネットを通じて議論を展開した。

当初ジョンは日本と同様「SFは吃音者の自己受容を教えることに使用するべき」という、技術革新よりも吃音者の心身のケアに重点を置いた意見を持っていたが、アメリカとドイツは「技術革新も重要である」という意見を提議し、二つの意見に分かれ、白熱した展開を見せた。

ジョンはこの議論の中で考えを徐々に改め、最終的にNSPで提議した『自己受容と流暢に話す技術のどちらが優先するか』という例を出し、


“「もしあなたが、現時点で流暢に話す技術を身につけたければ、技術が最も優先される」

「もしあなたが、現時点で自己受容をしたければ、自己受容が最も優先される」
「この会議やメールでの我々の議論から得た結論から、自己受容も技術も両方とも特有の意見であり、現在その人が回復のどの段階にいるかによるのではないか。もし、ある吃音者が他の吃音者のための答えをもっていると思うなら、その吃音者に対しても、また他のもっと多くの吃音者に対しても、不当に扱っていることになるのかもしれない。心を開くことと、他の意見を尊重することは、私たち吃音者全員が心の安定を得るのに不可欠である。 私たちひとりひとりの通る道は違っているし、それゆえに尊重されるべきである」
「吃音者の数だけ、回復についての意見がある」”

と結論を述べた。[1]

妻であるジュディもこの活動に理解を示していて、彼の晩年には
「私達家族に寄付をするなら、それよりも『スキャットマン基金』に寄付し、吃音症に悩む人たちに貢献してあげてください」
というメッセージを公式ホームページ(現在は閉鎖)に掲載している。