・フッ素
1950 年代から、米国や世界のほかの地域の多くの共同体で虫歯を減らす目的で飲料用水道にフッ素が添加されてきている。
フッ素添加の安全性に関する論争は、斑状歯ともろさ(歯フッ素症dental fluorosis)・骨のもろさ(骨格フッ素症 skeletal fluorosis)・骨の癌・ホルモンかく乱(メラトニン)・早熟・神経発達の変化に関する懸念に集中している。その他に、一部は水道をフッ素化することは虫歯にほとんど影響しないと批判している。
フッ素化は米歯科医師会により忠実に擁護され、疾病管理予防センターによって、20 世紀の公衆衛生の主な成功話として伝えられている。
私たちはここで全論争をレビューしようとは思わない。最近のレビューは別の所にある。149,150,151
それよりも、ここで、私たちは、出生前のフッ素被ばくによる神経発達への影響について短く注釈する。
米国環境保護庁は、飲料水中で4.0 ppm のフッ素の推奨最大汚染レベルを設定している。
国立歯研究所 National Institute for DentalResearch は虫歯を予防するために 1 ppmのフッ素が最適であると考えた。
局所フッ素治療やフッ素錠剤・フッ素入り歯磨きなど、それ以外のフッ素源は全フッ素負荷につけ加えられる。
動物実験で、ラットに妊娠の間 14-18 日あるいは 17-19 日から 9 回注射によって 0.13mg/kg の弗化ナトリウムを投与した152。
投与した動物と対象の子をビデオテープによってモニターし、次に様々な行動特性を定量化するためにコンピューターで解析した。妊娠17-19 日にフッ素に曝された子は有意な多動を示した。
被ばくしない動物よりある行動から別の行動に移る傾向が多かった。
この研究は過剰なフッ素に被ばくさせたと批判されている。
この著者は、投与された動物で血中フッ素レベルは、フッ素化した水を通じて被ばくした人で測定されたレベルと同じであると回答した。
他の批判は妊娠の間の同じ時期に被ばくした 2 つの群で結果が異なるという、生物学的信頼性がないことに集まっていた。153
しかし、影響を受けやすい発達段階は、この時の窓の間に急速に変化することを著者は指摘し、この発見は完全に信頼できると主張した。154
別の研究は、妊娠と授乳の間飲料水で5, 15,50 ppm のフッ素を与えたラットの子は生後80 日に検査した時、アセチルコリンエステラーゼが有意に高かった。155
母親のアセチルコリンエステラーゼレベルも増加していた。
この研究で測定しなかったが、上昇したアセチルコリンエステラーゼ活性によって起こり得る結果はアセチルコリンレベルの減少である。
先に述べたように、酵素アセチルコリンエステラーゼと神経伝達物質アセチルコリンは脳の発達で重要な役割を演じる。
発達の間のあらゆる神経伝達物質濃度の変化は永続的な神経学的結果を生じる。最大の影響は5 ppmで見られ、高いレベルでは減少した。
中国の2研究はフッ素被ばくが高い共同体で子供の IQが有意に低いことを突きとめている。
飲料水が4.12 ppmのフッ素を天然に含んでいる共同体で、フッ素レベル0.91 ppm の近くの共同体よりIQ が有意に低かった(平均IQ 98:105)。156
この差は、調査した集団の親の教育レベルを調節しても残った。
2 つの集団が同じような職業・生活水準・社会習慣であると、著者は述べている。
この研究の生態学的設計は引き出される結論にいくつかの限界を与えている。
というのは、個人のフッ素被ばくレベルと個人のIQ とを関連させようとしないで、集団規模に基づいて被ばく(フッ素)と結果(IQ)を比較したためである。
それでもなお、全集団で7 点のIQ 変化は、個人に影響すると同様に大きな集団規模の意味を持ち、これらの結果は密接に注意するに値する。
ほかの研究で、研究者は子供を 4 つに階層化するために、歯のフッ素症と尿のフッ素レベルを使った。157
高いフッ素被ばくはこの集団でIQ 減少と関連していた。
即ち、フッ素被ばくの 4 段階の子供で、IQ 得点の分布はフッ素被ばくが増加するにつれ次第に下方に移った。
結論
動物と人間集団の研究は、水道水がフッ素化された集団のかなりの割合が経験しているレベルで、フッ素被ばくは発達中の脳に悪影響を与えると思われることを示す。
入手可能なデータから最終結論に達しないが、これらの発見は挑発的であり重大な公衆衛生の懸念である。
おそらく最も驚くことは、飲料水に意図的に添加されるこの化学物質が正常な脳発達と機能に干渉するかどうかという、中心的疑問に向けられたデータが比較的まばらなことである。
集中した研究をこの重要なことに緊急に向けるべきである。
runより:テフロンもフッ素ですがテフロン加工したフライパンを空焚きしてある程度の温度になると毒ガスが発生します。