危険な道:第6章:既知の及び疑われている発達神経毒物21 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・食品添加物
ある種の食品添加物が神経の発達や行動、学習能力を買えるという可能性は、長年活発な論争の主題となってきた。
懸念される食品添加物は次のものである。
1)アミノ酸であるグルタミン酸、自然に多くのタンパク質の中に存在し、多くの加工食品に添加される。
2)人工甘味料アスパルテーム、これは 2 種類のアミノ酸であるアスパラギン酸とフェニルアラニンに代謝される。
3)食用着色料と色素。
グルタミン酸とアスパラギン酸は、ほ乳類脳で主要な興奮性アミノ酸神経伝達物質であることと、妊娠後期にアカゲザルに投与した大量のグルタミン酸が胎児の脳に障害を起こしたことに(158,159)懸念が集まる。

下にある下垂体に化学的メッセージを送り、ホルモン調節過程に重要な関係がある脳部位である視床下部への障害は最も広汎に研究されてきた。
大人の脳の大部分は血液脳関門によって守られているが、約6 か月になるまで(ラットで3週間、神経毒性検査を考慮する場合重要な違い)、発達中の人間の脳は血液脳関門が完全ではないことに注意するのは重要である。

しかし、一生のあらゆる時に視床下部は血液脳関門により守られておらず、血中を循環するあらゆる潜在的神経毒物質と接触し続ける。160

視床下部細胞の破壊は、視床下部と下垂体・精巣・卵巣の間の精巧な化学メッセンジャー(ホルモン)のフィードバックの環を妨害すると思われる。
実際、大量のグルタミン酸ソーダ(MSG)を新生児期に投与されたラットは、付属生殖器官が有意に小さく、テストステロン濃度が低いことを研究が示している。161

しかし、これらの研究で使われた MSG は連続した数日間で2-5 mg/kg のことが多く、視床下部ニューロンの破壊を起こすと知られているレベルであるが、人間が食事から取り込む 1 日量の上限は約35 mg/kg である。162,163,164

しか し、成人で経口投与後、血中グルタミン酸レベルは、大人のサルで対応する量より20倍、マウスより 5 倍高く上昇することを、オルネイは主張している。165

そのため、安全余裕は動物実験から分かるものではないと彼は述べている。
妊娠中と授乳中に、アスパルテームを 2%,4%, 6%含む餌を与えたラットの子は、眼の開きや、水泳、立ち直り、驚愕応答、歩行に遅れを示した166。

影響はそれぞれの被ばくレベルで見られた。

授乳期間の被ばくは出生前被ばくより影響があった。

これらの被ばくは約3-9 g/kg/日であり、予想される人間の被ばくレベルより約1000 倍高い。

しかし、鉛や水銀、PCB からの教訓を思い出すことが重要である(動物実験は一般に発達神経毒に対する人間の感受性を 100-1000 倍過小評価する)。

懸念の第2の焦点は、ADHD あるいはほかの注意障害と診断された一部の子供の行動を変える食用色素と添加物の明らかな能力に集まっている。1970 年代にベンジャミン=ファインゴールドが多動や気分および行動障害のある子供の行動変化と食品添加物を結びつけたとき、かなりの関心に火をつけた。167

それ以来、この話題はかなり論議を呼んでいる。

公衆利害科学センターCenter for Science inthe Public Interestからの最近の報告は、23の制御された研究をレビューし、研究の一部は盲検であり、一部の子供の行動は人工色素あるいはある種の食品を摂取した後に有意に悪化するという 17 の証拠を発見した。168

また、米精神保健研究所 NationalInstitute of Mental Health は治療方針として食事を退けており、食品医薬品局は行動に関する食事の影響を否定していることを著者は注意している。

この話題は、発表された科学研究や事例報告、規制、公衆が資金を出した研究所、挙証責任、不確実性に関する教訓的に交わる点である。

結論
約 25 年間、人工甘味料や着香料・着色料・色素などの食品添加物が子供の脳機能に影響する程度を巡って、かなりの論争が渦巻いた。

動物で観察可能な悪影響を生じるためには、人間の食物中の食品添加物より相当高い被ばくが必要であることを、研究が示している。
しかし、歴史的レビューは、動物実験は人間の脳の感受性をしばしば過小評価していることを示している。

また、一部の子供はこれらの添加物被ばくに特に敏感であり、多動と注意集中期間の減少を伴うであろうことを人間の研究が示している。
一般人で注意と行動障害にこれらの食品添加物が寄与する程度ははっきりしないままであるが、一部の子供は親や教師、保健医療提供者が気付くような行動の変化によって反応することは明らかである。

ADHD の子供で食事と行動との間の関係ははっきりせず、かなり一致しないままである。

この関係が一部の子供で存在し、これらの食品被ばくに対する高い感受性の起源に関して疑問があるとかなりの量の文献が結論している。