・薬品
MCS患者は、薬品に対して顕著な反応を示すかもしれない。
入院が決まったら速やかに薬剤師に問い合わせがなされるべきである。
回避できないのでなければ、代替薬品やジェネリック薬品は使用しない。
反応する薬の標準成分は知られているべきである。MCS患者が反応するものには染料、保存剤、人工甘味料、フレーバーなどがあるが、それだけには限らない。
薬への反応は医療担当者に直ちに報告されるべきである。
次のような症状を注意深く観察すること。
筋肉のけいれん
局所腫脹、じんましん
卒倒
呼吸亢進
発作
ぜんそく
ひどいアナフィラキシ
救急部門
救急部門にくるMCSに苦しむ人々はしばしば投薬注意票を持っている。職員は、全ての患者について投薬注意やアレルギーがあるかどうかチェックする必要がある。
もし患者に意識があり、話をすることができるなら、彼等は暫定的な介護指示のために貴重な情報源である。
さらに下記のことがなされるかもしれない。
入院の必要がある症状を管理する臨床要求に従い、MCS患者は次の場所に隣接していない場所で処置されなくてはならない。
改造又は修理されている場所
病院内で交通量の多い場所
化学物質貯蔵/供給場所
化学療法処置エリア
コンピュータ、複写機、ファックス機
病院の環境第8項にリストされている機器(訳注:実際には示されていない)を使用する。
可能な場合には、患者のかかりつけの医師と早く連絡を取る。
患者の特別な化学的過敏を確認し、医療チャートの注意票とアレルギー票に明確に書き込む。
さらにかつて経験した深刻な反応を特定し、どのような曝露がそのような反応を引き起こしたかを特定するために患者に質問する。
苦しさを低減するために何をすることができるのかを詳細に患者に質問し、その情報を患者の医療チャートに書き込む。
MCSに関連して患者の医療記録を以前の文書でチェックする。
患者が収容されているときに患者を直接介護していた人以外の人がその場所に入ることを避けるべきである。
MCS患者は、化学的に処理された紙又は文書に反応するかもしれない。
家族又は指定された人が患者のために署名してもよいが、立会いについての口頭による合意は常に得て全て文書化されるべきである。
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入院の代替と退院計画
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病院での介護の代替は、臨床的評価とサービス基準を条件として、MCSに苦しむ人々にとって適切かもしれない。
介護及び退院計画はこれらのガイドラインでカバーされる問題を包含すべきである。
MCSの人々の収容に関する更なる情報
■US National Institute of Building Sciences, “IEQ, Indoor Environmental Quality”, which includes MCS hospital and nursing protocols and assistance with implementing fragrance control policies, http://ieq.nibs.org/
米国立建築科学研究所、屋内環境品質(IEQ)、MCS病院介護プロトコール及び香気管理政策を含む。( 訳注:IEQ 屋内環境品質 目次 導入 運営と維持(訳:加藤やすこ)
http://homepage3.nifty.com/vocemf/Resources/0-13.pdf
■Canadian Human Rights Commission, "The Medical Perspective on Environmental Sensitivities" http://www.chrc-ccdp.ca/pdf/envsensitivity_en.pdf
カナダ人権委員会 ”環境過敏症に関する医学的展望”
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参照
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Anema, S. Hospitalization for the Chemically Sensitive Patient Hospital Protocol Guidelines Dallas 1999.
Fitzgerald, D.J., Studies on Self-Reported Multiple Chemical Sensitivity in South Australia. Environmental Health, (2008) 8(3): 33-39.
Institute for Human Development / AzTAP. Multiple Chemical Sensitivity Arizona 2001.
National Institute for Building Sciences, IEQ Indoor Environmental Quality, 2005.
Sears, M., The Medical Perspective on Environmental Sensitivities, Canadian Human Rights Commission, 2007.
Smith, S. A Review of the Multiple Chemical Sensitivity NSW Parliamentary Library Research Service 2001.
Temple, T. Healthier Hospitals A Comprehensive Guide to Assist in the Medical Care of the Patient with Multiple Chemical Sensitivity (MCS) Disability Ohio 1996
runより:これは医療機関へのガイドラインですが家庭でも同じ考えで使用できます。
しかし外国はMCSで入院できていいですね、日本なら患者が逃げますからね、最低この位のガイドラインが日本にも欲しいです。