・5 規制、限度値
周囲の空気
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飲料水
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土壌
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OELs
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分類
塩化ベンジルーC18QACs-アルキルジメチルの種類のQACs は急性毒性(XnR21/22 皮膚接触又は飲み込むと有害)、腐食性(C;R34 - 火傷を起こす);環境毒性(N;R50 - 環境に危険、水生生物に非常に有毒)に分類されている(MM 1999)。
化粧品
デンマーク:化粧品中の塩化アルキル(C8-18)ジメチルベンジルアンモニウムおよび塩化・臭化トリメチルアンモニウムは0.1%を超えてはならない(MEM 1998)。
IARC/WHO
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USA
FDA は一部のQACsについてその溶液が200 ppm を超えないなら、食品添加物規制は食品用備品と食品が接触する表面に関する安全を確保するために修正すべきであると結論を下した。
この場合、安全使用は携帯用水すすぎに求められない(Federal Register 1969 &1974 - quoted from Merianos 1991)。
6 要約
記述と用途
四級アンモニウム化合物( )は陽イオQACs ン表面活性剤である。
合成有機四置換アンモニウム化合物であり、ここでR置換基はアルキルか異環式基である。
これらの合成化合物の共通の性質はR の一つは長鎖の疎水性脂肪族残基である。
最もよく研究された化合物は塩化ベンザルコニウムである。
QAC は防腐剤、殺細菌剤、殺菌剤、消毒薬、軟化剤として使われるが、脱臭剤やかみよう化粧品中で調節物質としても使われる。
塩化ベンザルコニウムは眼科用および花用の溶液中の一般に使われる保存剤である。
この化合物は通常0.01 から1%の濃度で使われる。
環境
QACs は合成化合物であり、そのため自然に存在する物質でない。
QAC の大部分は排水に流出し、下水処理工場の生物処理で除去される。スラッジの水相でQACs の90%減少が報告されており、アルキルジ・トリメチルアンモニウムとアルキルジメチルベンジルアンモニウム化合物は下水スラッジ中でほぼ完全に分解されると思われる。
研究は相当の大きさの生物濃縮が起こらないことを示している。
一般住民は消毒剤や整髪剤・繊維軟化剤の使用を通じて直接に、食品容器表面の消毒の使用により食品を通じて間接に被ばくする。
毒物動態学
ラットでの研究はQACs の腸での吸収が悪いことを示している。CTAB で放射能の92%は大便を通じ、1%は尿を通じて摂取した3日以内に排泄される。
毒物学
一般にQACs のほ乳類への毒性は良く確立しておらず、全ての化合物が毒物学的研究を行われたとはほど遠い。
現在のデータの大きな部分は塩化ベンザルコニウム/塩化アルキルジメチルベンジルでの研究と関係する。
人間の毒性
二、三回の塩化ベンザルコニウム(0.9% 塩化ナトリウム中4 mg/kg、噴霧)の深呼吸は喘息のある人で気道収縮を興している。
人の農業者グループで被ばくと呼196 QACs 吸障害の関連を評価した。
弱い気管支反応性と消毒剤としてのQACs使用の間に見られた。
QACs に関連する人間の死亡が10-15%(100-400 mg/kg)の塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム二よって起こったと記録されている。粘膜の腐食や潰瘍形成・壊死は消化路で見られている。
重度の変化が肝臓や腎臓・心臓で見られた。
様々なQACs に関する人間での皮膚検査から、今日まで研究された全ての化合物は類似の毒物学的性質を示すと結論を下された。
無傷の皮膚に刺激作用を生じない最大濃度は0.1%である。刺激は1-10%の範囲で証明された。
0.1%より下の濃度は接触性皮膚炎のある人又は破れた皮膚で刺激を興す。
眼と粘膜について、何らの障害を起こさないレベルは0.01%であった。
ある種のQACs の局所的皮膚適用が感作を生じる事を除外できない。
0.1%塩化ベンザルコニウムは陽性の皮膚反応を導くことが示されているが、一般にQACs は人間を監査する能力が低いことが示されている。
動物での毒性
5.4 mg/l の空気の濃度で1時間のジメチルエチルベンジルアンモニウム化合物被ばくは100%の死亡を生じる。
ある研究でラットは塩化セチルピリジニウム粉塵を0, 0.05, 0.07,0.13 and 0.29 mg/l含む空気に4時間曝され(50, 70, 130 and 290 mg dust/m3に等しい)、LC50は0.09 mg/l (90 mg/m3)と推定された。
被ばく4日内の死亡は全ての全処理群で起こった。
眼の刺激や鼻からの分泌・鼻孔周囲の変色・一過性の努力呼吸/呼吸困難が全被ばく群で見られた。
QACs の経口LD50値はラットで250-1000 mg/kg 、マウスで150-1000 mg/kg、テンジクネズミで150-300 mg/kg、ウサギとイヌで約500 mg/kgの範囲内であることが報告されている。
投与は死亡や消化管傷害、呼吸および中枢神経系抑制を導いた。
極わずかな経費LD50データしか利用できず、報告された値はマウスやラット・ウサギで1500-7700 mg/kgの範囲にあった。
グループⅠとⅡ中の異なるQACs の動物実験から(ウサギ、テンジクネズミ、ラット、マウス)、現在まで研究したQACs は類似した皮膚刺激性を示すことを結論できる。
無傷の皮膚に影響を起こさない最大濃度は0.1%である。0.3-5%液は皮膚刺激から壊死までの反応を誘導する。
研究は塩化ベンザルコニウムはテンジクネズミとマウスで監査を誘導できることを示している。
眼に対する塩化ベンザルコニウムの有毒影響に関する多くの研究が行われている。
ウサギの眼に様々な濃度の塩化ベンザルコニウムの点眼は角膜上皮内の顕微鏡的変化は0.01%のレベルで誘導されうる事を明らかにしている。0.001%は傷害する影響がなかった。眼の刺激も空中のQACs被ばくによって誘導されるだろう。
0.1%の塩化ベンザルコニウム(9.9 mg塩化ベンザルコニウム/m3に相当)を含むエーロゾルにした整髪剤での14 週間吸入研究はウサギとハムスターで行われた。
塩化ベンザルコニウム整髪料吸入に関連した変化はこの種のどれでも見られなかった。
ラットでの長期研究(1年及び2年間)は飲料水中の0.032%(45 mg/kg体重/日)または餌中の0.063 mg/kg(63 mg/kg体重/日)の少量でQACsはラットの成長に影響を及ぼし、胃腸障害を起こすことを示した。
イヌで、重度の胃腸傷害が15週間餌中の0.25%QACs投与後に見られた(60 mg/kg体重/日)。
0.5%の濃度はラットとイヌの両方に死亡を招いた。
観察された影響は表面組織の刺激による主に局所的な性質のものである。
利用できる研究に基づいて、飲料水・餌中の約0.01%のNOAEL が設定できる(15 mg/kg体重/日)。
ラットでの長期経皮研究は8.5%塩化ベンザルコニウムの週2 回の適用が局所の皮膚炎症と潰瘍を招いた事を示した。
全身毒性影響は見られなかった。
生殖および発達影響局所的であるが全身性でない母親の毒性を発揮した経口投与研究で発達毒性は観察されなかった。
有毒な影響はQACs を発達中の胎児の近くに局所的に適用した場合(腹腔内投与又は膣への滴下)観察された。
これは胎盤機能の健全性を乱したためであろう。
遺伝毒性
遺伝毒性検査結果はかなりの場合否定的であり、QACs は遺伝障害を起こす可能性は無視できることを示す。
発ガン性
発ガン性試験結果は否定的であり、QACsは発癌力がないことを示す。