グリホサート5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・生態系への影響

両生類への影響
世界中で両生類が減少している。

ほとんどの農薬でカエルやオタマジャクシに対する影響は検討されていない。

グリホサートはオタマジャクシやカエルに対して強い毒性があることをピッツバーグ大学のリック=リライアが示した(Relyea 2005)。
様々な種類の土壌(土壌は農薬を吸収する)を入れた屋外の池を模したタンクに3 種類のオタマジャクシを入れ、ラウンドアップを散布した。

土壌の存在にかかわらず、3 週間後96-100%のオタマジャクシが死んだ。また変態後のカエルに直接ラウンドアップを散布した場合、1 日後、カエルのの68-86%が死んだ。
このことは、ラウンドアップは以前考えられていた以上に強い影響をカエルに与えること及び世界中で減少が報告されているカエルの減少の一因となっている可能性を示す。

除草剤ではラウンドアップ以外にアトラジン*でもカエルに対する強い影響が示されている。
*アトラジンについては次を参考にして下さい。
http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/archiv/pesticide/herbicide/atrazine-endrine.htm
真菌の増殖促進:カビ毒との関連でグリホサートがホットな話題になっている。

これは、カナダの農業農産食品省の研究者が、グリホサートが小麦で真菌フザリウム(フサリウムともいう)の増殖を促進するかも知れないという報告をしたためである。真菌とはカビの仲間である。
フサリウムは小麦やトウモロコシなどに寄生する真菌であり、先端枯れ病などの小麦の病害を発生させ、収穫量が減少する。
研究者は、前年にグリホサートを使用した畑で、フサリウムが発生し易いことを発見している(Coghlan 2003)。

彼女らは、フサリウムを培養する培地に、グリホサートを添加した。

この結果、この真菌の増殖が促進された。
問題は小麦生産量の問題だけではない。

フサリウムはカビ毒を作る。

カビ毒には、アフラトキシンやオクラトキシンなどがあります。アフラトキシンは、1960 年に七面鳥が10 万羽以上死亡した事件がきっかけとなり発見されました。コウジカビの一種が生産したカビ毒です。

アフラトキシンの1 種であるアフラトキシンB1は天然物中でもっとも強力な発ガン物質として知られています。

1974 年にインドで肝炎のために100 名以上がなくなっています。

東京都の調査では、アフラトキシンをピーナッツ及びピーナッツバター、トウモロコシ、ハトムギ、そば粉、ナツメッグ、白コショウ、ピスタチオナッツ、ナチュラルチーズなど多くの食品から検出しています[東京都健康局による]。オクラトキシンは腎臓及び肝臓毒で、マウスで腎臓及び肝臓癌を発生させます。

人間でも北欧で流行性腎臓病を起こしたことが知られています。

コーヒー豆、豆類、大麦、小麦、燕麦、そば粉などから検出されています。

カビ毒には強力なものが少なくありません。

フサリウムが作り出すカビ毒には、トリコテセン系カビ毒、ゼアラレノン、ブテノライド、モニリホルミンなどが知られており、トリコテセン系カビ毒の一種であるデオキシニバレノールとニバレノール及びゼアラレノンは、日本、カナダ、アメリカ、フランス、イギリスなど多くの国で麦類を汚染していることがわかり、大きな問題となっています。

トリコテセン系カビ毒の中毒症状としては、悪心、おう吐、腹痛、下痢が主である、造血機能障害、免疫機能抑制作用もあるとされている。ゼアラレノンは女性ホルモン様作用を持ち、家畜で不妊、流産、外陰部肥大を引き起こす。
グリホサートのフサリウム増殖作用については現在研究が進行中である。カナダでは遺伝子改変作物である、グリホサート(ラウンドアップ)抵抗性小麦が認可申請中であるので、注目されている。

この研究者らは、グリホサートによって枯れた植物などによって土壌中の有機物質が増加したことが原因であることも示唆している。