・生殖への影響
精子への影響
エジプトのアレクサンドリア大学ヨウセフらのグループはウサギの精液に対するグリホサートの影響を調べている。
成熟した雄ウサギに致死量以下のグリホサートを投与すると、体重減少や性欲、射精量、精子濃度、精液のフラクトース量と浸透圧などの減少を招いた。
この場合異常な精子や死んだ精子が増加した。
精液に対する影響は回復期にも続くことがわかった。
精子に対する影響はグリホサートの直接的な細胞毒性か、内分泌系によるものであろうと、研究グループは推定した(Yousef et al. 1995)。
次に述べるようにラウンドアップ(グリホサート+界面活性剤)は性ホルモン合成に影響を及ぼすことが知られている(Walsh et al. 2000)。
ホルモン代謝への影響
米テキサス工科大学保健科学部のウルオシュらのグループは有機塩素系殺虫剤リンデンと有機燐殺虫剤ジメトエートが性ホルモン合成をかく乱することを報告しているが、最近の研究でグリホサートが性ホルモン合成に影響を与えることを示した(Walsh et al. 2000)。
ライデッヒ細胞*は精巣の精細管の間にある細胞で、間細胞とも呼ばれ、テストステロン*(男性ホルモン)というステロイドホルモンを分泌する。
マウス由来の培養ライデッヒ細胞腫瘍をラウンドアップなど8 種類の農薬に被ばくさせると、ラウンドアップのみが細胞毒性を発揮する濃度以下で投与量に応じてステロイドホルモン合成を低下させた。
このメカニズムは、ステロイドホルモンを分泌する場所(ミトコンドリア内膜)に生合成の原料となるコレステロールを運ぶ蛋白質の量を減らすためである。
また、ラウンドアップの有効成分であるグリホサートにはこの作用はなく、ラウンドアップ中の別の成分がこの影響を及ぼすものと推定されている(Walsh et al.2000)。
親と胎児への影響
子孫への環境化学物質による健康リスクを防ぐために、除草剤グリフォサートの影響を妊娠ラットの幾つかの酵素で調べた研究で、グリホサートを妊娠期間の21 日間投与した。
グリホサートは妊娠ラットと胎児で酵素活性に機能異常を引き起こす(Daruich et al. 2001)。
神経系への影響
51 才男性がグリホサートを誤って自分に散布してしまった。事故6 時間後に広汎な皮膚障害が起こった。
1 か月後、両側性のパーキンソン症候群*を発症した。
2 年後、磁気共鳴画像で脳の淡蒼球と黒質に異常が見られている。
この患者は薬物治療に良く反応したという(Barbosa et al.2001)。
変異原性
遺伝子に障害を与えると、癌のきっかけや進展に影響を与え、精細胞や卵細胞に影響を与えた場合、子孫を残す可能性を低下させ種々の先天障害を与えるので重大である。
世界保健機構や米国環境保護庁・モンサント社(Li and Long 1988, Rank et al. 1993) などは、グリホサートは先天障害を与えないとしてきた。
これに対して、グリホサートと表面活性剤などから作られているラウンドアップ製品の遺伝毒性を示す研究がある。
サルモネラ(エームス試験)で弱い変異原性が示されており、タマネギでは紡錘糸への障害によると思われる染色体異常が報告されている(Rank et al. 1993)。
その他にウシガエルのおたまじゃくし(Clements et al. 1997) やショウジョウバエ(Kaya et al. 2000)で遺伝毒性が報告されている。
ラウンドアップを投与したマウスでは、腎臓と肝臓でDNA 付加物が検出されており、これはグリホサートのイソプロピルアミンには関係がなく、ラウンドアップ製品中の未知の成分によると考えられている(Peluso et al. 1998)。
runより:ウサギって絶倫なんですよ、それでもこんなに精力が落ちるんだ。
私は6年程夜のスポーツをしてないですがあまりしたいと思わないです。
まだ若いのになぁ・・・(´_`。)