ジメトエート6 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

● 動物実験での変異原性
 
○ ジメトエート被ばくによる変異的影響がマウスで見られた。

影響は大量のジメトエートを1回投与した雄マウスで、同じ量の1/12を毎日30日間投与したマウスより顕著であった[2]。
 
○ 雄ラットに28.2、14.1、7.04 mg/kgのジメトエートを28日間投与して遺伝及び免疫への影響を調べた。

最も高い量で肝臓や腎臓・精巣重量、白血球数、大腿骨髄の細胞含量が増加した。

最も高い量で遅延型過敏性反応が減少した。

免疫機能に変化を与えるより少ない投与量で染色体数の異常を引き起こした [17]。
 
○ ジメトエートを四世代投与して骨髄細胞の染色体に対する影響を調べた。

雌雄のラットに週5回、LD50の1/100、1/75、1/50を投与し、最初の世代では投与した雄ラット10匹の染色体標本を作製した。

以後の世代では各世代40匹の雄ラットの染色体標本を作製した。

第一世代および第二世代の数的染色体異常は有意に増加したが、第二世代と第三世代では対照と比較して有意さは見られなかった [20]。
 
○ ジメトエートをマウスに60 mg/kg腹腔投与し、骨髄細胞で変異原性をを調べた。48時間後、異常な細胞が増加し、染色分体の異常が増加した[1]。
 
○ ジメトエートはショウジョウバエで変異原性を示す[18]。
 
○ ジメトエートの遺伝毒性を、タマネギの根端細胞で有糸分裂を、マウスで染色体異常と減数分裂を、ショウジョウバイで致死突然変異を調べた。

この結果、ジメトエートは有糸分裂と減数分裂を阻害し、染色体異常率を増加させ、致死突然変異を起こすことが分かった。

ジメトエートの遺伝毒性の一部はビタミンCによって緩和されるという [21]。
 
● 細菌での変異原性
 
○ サルモネラで代謝活性化をしてもジメトエートには変異原性は検出されないという 報告[19]があるが、ジメトエート(工業品)は弱い変異原性をエームス試験(サルモネラを使う方法)で示すと報告されている [1]。
 
○ ジメトエートは大腸菌で変異原性を示す [1]。
 
 
発癌性
ジメトエートに発癌性はないとする研究があるが、発癌性があるとする研究もある [1]。
 
● ラットでジメトエートの発癌性は高い。

米ガン研究所の研究でジメトエートを多量及び少量投与した場合、全部位の新生物が増加した。悪性新生物には癌腫と肉腫であった。

雌雄で内分泌器官の癌が増加し、副腎と甲状腺、下垂体に見られた。

また雌雄の肝臓と雌の生殖器官でも癌が見られた。

単核急性の白血病も雌雄で発生した。

別の系統のラットにジメトエートを経口または筋肉内に投与した場合、主に肉腫を中心とする新生物と顆粒球性の白血病が発生する [7]。
 
● ラットにジメトエートを経口投与した実験で、悪性腫瘍が有意に増加し、肝臓の肉腫や悪性細網症、脾臓の肉腫が見られた。

筋肉注射した場合には脾臓の肉腫、軟部組織肉腫、卵巣肉腫、細網細胞肉腫、肝臓肉腫が見られた。

対照としたラットには発癌は見られていない [1]。
 
● 雌雄のマウスにジメトエートを皮膚から投与すると、悪性新生物と顆粒球性白血病が発生した [7]。