・II.効果的な利用法(利用する時の参考としてください)
トクホは「いわゆる健康食品」と違い、国が製品として有効性や安全性を評価し、承認した製品です。
しかし、その名前が示すとおり、あくまでも「食品の一種」です。
食生活の乱れや、食事内容の不安の解消を目的としてトクホを利用しても、期待する効果は得られません。
トクホは現在の食生活を改善するきっかけとして、適切に利用することにより、一定の効果が得られるものといえます。
トクホに「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」という文言の表示が義務付けられているように、まずは日常の食生活を見直すことが大切です(基本的事項)。
バランスのとれた食事の中で表示通りに正しくトクホを利用することで、より一層の効果が期待できます (30) (2) 。
バランスの良い食事、望ましい食生活については、食事バランスガイドや食生活指針を参考にしてください (3) 。
以下に代表的なトクホの利用における"基本的事項"と"効果的な利用方法"をまとめました。
1.「お腹の調子を整える食品」
トクホを利用する前に心がけましょう(基本的事項)
便秘の改善など、お腹の調子を整えるためには規則正しい食生活を心がけ、食事内容も見直してみましょう。食物繊維を多く含む食品*2や乳製品、水分の十分な摂取で便通の改善が期待できます (5) 。
*2食物繊維を多く含む食品・・・野菜(特に根菜類)、豆類、海藻類、キノコ類など
トクホの特徴と利用上の注意 (効果的な利用方法)
トクホには、製品ごとに標準的な摂取量や摂取方法が記載されています。
しかし、人によっては推奨される摂取量以下でも、関与成分によりお腹がゆるくなる等、体調に好ましくない変化を来たすこともあるので、体調を見ながら利用しましょう。
また、製品によってはエネルギー量が高いものもあり、エネルギーの摂り過ぎにつながる可能性もありますので、関与成分の効果ばかりに目を奪われるのではなく、製品全体の特徴を考慮して利用することが大切です (13) (14) (15)。
関与成分には、オリゴ糖類 (フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、乳果オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ラクチュロース、コーヒー豆マンノオリゴ糖など) 、乳酸菌・ビフィズス菌類、食物繊維類 (難消化性デキストリン、グアガム、サイリウム種皮、小麦ふすま) などがあります。