ピレスロイドの毒性 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・殺虫剤

ピレスロイド
除虫菊は、昔から蚊取り線香や農業用殺虫剤などに広く使われてきましたが、残効性が短いことや合成ピレスロイドが開発されたことにより、使用量は減少する傾向にあります。
 
 除虫菊製剤は天然の産物であるという理由で、ほとんど毒性検定がされていません。

しかし、除虫菊に対するアレルギーは良く知られており、有効成分であるピレトリンに対する過敏反応による死亡事故も報告されています。
 
 たとえば次のような例があります。

5年間の喘息歴を持つ11才の少女が、0.2%のピレトリンを含むシャンプーを使いながらイヌを風呂に入れたが、10分内に喘鳴とともに重度の息苦しさを発症し、直ちに病院に連れられていかれた。医療従事者による積極的な治療にもかかわらず、シャンプーに被ばくした後3時間内に呼吸停止で死亡しました [1]。
 
 また、ピレトリンを含むシャンプー吸入による突然の気管支痙攣による死亡例も報告されています[2]。
 
 ピレトリンの性質・構造を変えて、効果や残効性を改良するために開発されたのが、ピレスロイド剤です。

初期に開発されたものは、Ⅰ型とよばれ、比較的残効性や毒性が少ないのですが、以後に開発されたⅡ型は、残効性が長く、哺乳類に対する毒性も強くなっています。

ピレスロイドの種類は1000種以上あると言われています。[3]
 
 ピレスロイドの毒性は、全身に影響が及ぶ場合は少なく、局所的影響、特に感覚異常が見られます。
 


 この他に特に問題になるものには次のものがあります。
 
● 発達中の神経系の影響
 発達中の神経系(胚と胎児・幼児)は、神経細胞の増殖・移動・分化を活発に行っており、この時期にピレスロイドに被ばくさせると、被ばくが中断し、成熟した後にも構造や機能に悪影響が残ります。
 
● 神経系への影響
 成熟した神経系でも、ピレスロイド投与により様々な影響が起こります。
 
● 免疫系への影響
 免疫系でも、影響が生じます。
 
● 内分泌系への影響
 ピレスロイドは内分泌系へ影響を及ぼし、男性で乳房が女性の乳房と同じように大きくなる女性化乳房という現象を引き起こすことが知られています。