稲作に農薬はいらない2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・(2)塩水選(塩水による比重選)種子の比重によって種子の良否を見分ける方法を比重選と言います。

比重を見分ける簡単な方法は、種子を水に浸し沈んだ種子を使います。これを「水選」と言います。

水よりももっと比重を高めると、より良い種子を得ることができます。比重を高めるために塩水を使うことを「塩水選」といいます。
水の比重は1ですが、そこに食塩を溶かすことによって比重が増えます。食塩は精製塩ではなく岩塩や自然塩を使います。

自然塩などはミネラル成分が含まれているので使用後の塩水を田畑に撒いて使うことができます。

水稲の種子の場合、コシヒカリなどのうるち米では比重が1.13~1.17、もち米では1.08~1.10の比重で行ないます。

バケツなどの容器に水を入れ、その水に自然塩を溶かします。

溶けにくい場合はぬるま湯を使うと良く溶けます。

水10リットルに自然塩2.3kgで比重1.15の塩水ができます。

実際に塩水の比重がどれ位あるかは比重計で計ると良いのですが、新鮮な生玉子を使うと簡単に見分けられます。

真水に生玉子を入れると横になって沈みますが、塩を溶かしていくと1.08では縦になって沈みます。

さらに塩を増やすと生玉子が縦になって浮いてきますが、この濃度が1.10です。

さらに溶かして横になって浮く状態が1.13、さらに溶かして生玉子が水面に10円玉位の大きさに見えるくらいに浮くと1.17になります。

塩水が出来たら、その中に乾燥状態の種もみを入れます。

よく撹拌すると、沈む種子と浮く種子に分かれます。

調理用の揚げ玉すくいなどで浮いた種子をていねいにすくい取ります。

その後、沈んだ種子を取り出します。

この沈んだ種子が病害のない種子なので、これを使います。

塩水選を行なった種子はただちに真水で洗い、塩分を取り除きます。

この種子を再度乾燥させて保存するか、あるいはそのまま浸種作業に入ります。
塩水選によって種子は半分以下になりますので、用意する種子の量は多めに準備します。

浮いた種子も、充実度は悪いのですが食べることができますので、無駄にはしません。

私は、この塩水選で浮いた種子は、野菜畑に撒いて害虫よけや雑草予防のリビングマルチに利用します。

その方法は後ほど書きます。

この塩水選によって農薬を使わずに99%の病害のない種子を得ることができます。

このように塩水選は素晴らしい農業技術なのですが、現在ではほとんど行なわれていないのが残念です。

その原因は、種子消毒剤という安易な農薬の使用です。

種子販売会社もあらかじめ種子に農薬をコーティングして販売しています。

このコーティングされた農薬は濃度が高いので土壌や環境を汚染します。特に大量の種子を使う稲や麦の栽培では、農薬の種子消毒による大量の廃液が垂れ流しに(削除)されていることは問題です。

ぜひ、素晴らしい伝統農業技術である「塩水選」を復活させたいものです。