稲作に農薬はいらない | 化学物質過敏症 runのブログ

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出典:NO!ネオニコ
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・稲作に農薬はいらない 

(有機稲作農家 舘野廣幸氏の場合)[舘野廣幸さんプロフィール]


化学物質過敏症 runのブログ-9
1954年 栃木県下都賀郡の専業農家に生まれる。
1992年頃より有機農業を始める。現在、有機稲作を中心に7haを経営している。
主な農産物は有機米・有機麦・有機大豆・原木シイタケ・キウイフルーツなど。

現在、NPO法人民間稲作研究所理事。NPO法人日本有機農業研究会理事。
1999年より「みんなの有機農業」講座を開催。
農薬が人間の健康や自然環境に有害であるということは誰でも知っています。

にもかかわらず、多くの農家が農薬を使っているのは、農薬を使わなければ農作物はできないと思っているからです。

つまり、農薬は「必要悪」だと思い込んでいるようです。

しかし、自然のしくみに沿った健全な育て方を行なうことによって、「農薬を使う必要のない」農業が可能であることがわかります。

わざわざお金をかけて環境や健康に有害な「不必要悪」である農薬を使うことはありません。

有機農業をきちんと実践すれば、農薬や化学肥料がいかに不必要であるかがよく分かります。
ここでは、農薬も化学肥料も使わない、私の米つくりを紹介します。

(1)農薬を使わない種子の準備慣行農業の多くは「種子消毒」と称して、農薬をまぶした種子を使っています。
これは、種子が病気や害虫に侵されないようにするためと言われています。
しかし、自然界の種子を良く見てください。

農薬を使わなくても発芽し健全に育っています。
農作物の種子でも、ビニール温室で大事に育てた種子よりも畑でこぼれて自然に芽生えた種子の方が健全に育っているのをよく見かけます。
これを見れば、種子が病気や害虫に侵されるのは、その育てる環境や方法、そして育てる人間の考え方に問題があることが分かります。
では、実際に農薬を必要としない種子の準備はどのように行なえばよいのでしょうか?
農薬を使わない農法を行なうには、その地域で育った作物から種子を採ることが重要です。

これを種子の「自家採種」と言います。

自家採種によって、その土地の環境を記憶した種子を得ることできます。
その種子から育った作物は地域の環境に適応しやすく、病害虫にも強くなります。
こうして、代々得られたその地域に適合した遺伝子を持った種子を「在来種」と言います。
この在来種の自家採種であっても、種子が病害に侵されたり、発芽力や貯蔵栄養分の少ない未熟種子などはあります。
ですから、まず種子が病害に侵されていないかどうかを見極めることが大切です。

その方法は、健全な充実した種子は比重が重いという特徴を利用します。
つまり、食塩を溶かして比重を高めた塩水に種子を入れ、浮いた種子は比重が軽いので病害種子や未熟種子であり、沈んだ種子は充実した健全な種子です。
この種子判定の技術を「塩水選(えんすいせん)」と言い、日本では古くから行なわれていました。
明治の農学者「横井時敬(よこいときよし)」は、この塩水選の技術を完成させた人で、東京農業大学の初代学長でもあります。
この塩水撰によって99%の健全な種子を得ることができます。

横井時敬の言葉 「稲のことは、稲に聞け。」