出展:Dr、みやけの「家庭の医学」
http://www.miyake-naika.or.jp/03_katei/otona_tatikurami.html
立ち上がる時にふらっと感じたり、目の前が白くなって気を失いそうになる症状は若い女性に多く見られます。
立ちくらみはお風呂で長湯した後に急に立ち上がった時にはだれでも感じるものですが、強くなると気を失って倒れることもあり危険を伴います。
立ちくらみは「起立性低血圧」と呼ばれます。
一般には20~30歳代の女性に多く見られますが、年齢とともに増加し高齢者では20%前後に認められます。
低血圧と起立性低血圧血圧の上が100より、下の血圧が60より低い場合、低血圧といわれます。
血圧は低くても自覚症状がなく日常生活にも支障がない体質的な低血圧も少なくありませんが、一部の低血圧の人は立ちくらみや倦怠感、ふらふらやめまい、朝に起きづらいなどいろいろな症状が出てきます。
これを低血圧症といいますが、立ちくらみを強く感じる場合(立った時に上の血圧が20以上下降する時)を起立性低血圧といいます。
低血圧は高血圧と異なり、脳出血のような重い病気に結びつかないので、血圧を上げることよりもいろいろな症状を軽くする治療が中心になります。
それほど頻度は多くありませんが、心臓や神経の病気、内分泌(ホルモン)の異常などで強い立ちくらみなど低血圧症の症状が現れることがあります。
また内服している薬のせいで立ちくらみなどが起こっている場合もあります。
このような低血圧を二次性低血圧といい、専門医による診断と原因に対する治療が必要になります。
脳貧血と貧血
脳貧血と貧血がしばしば混同され誤って理解されていることがあります。
貧血は様々な原因で、血液中の赤血球の異常(ふつう数が減少しますが正常のこともあります)を生じた場合を指します。
俗にいう脳貧血は立ち上がった時にふらつきやめまいなどを感じる場合を指していて、赤血球の変化とは関係なく血圧の変化で起こってきます。
貧血が強くなると、たちくらみやめまい、疲労感、息切れや動悸が起こってきます。
脳貧血の症状と似通っていますが、血液検査で赤血球数や血色素量の変化で貧血の診断は容易にできます。
自律神経と立ちくらみ
私たちのからだの中には脳や脊髄を中心にした中枢神経とそこから出ている末梢神経とに分けることができます。
末梢神経には、手足や顔などの筋肉を動かす運動神経や痛みやかゆみ、触覚に関係する知覚神経、それに自律神経が散在します。
自律神経は血液の流れ、血圧や心拍数、体温などの調節、胃腸の運動などに深く関係していて、私たちのからだを守る上できわめて重要な働きをしています。
自律神経は私たちの意志ではコントロールが不能で、脳にある自律神経の中枢から自動的にコントロールされています。
自律神経の重要な働きの一つは脳の血流を守ることです。
横になっている時に全身を平均的に流れている血液は、起きあがると血液そのものの重力の影響で足の方にたまってしまいます。
すると脳が血液不足になりふらつきやひどいと失神を起こします。
健康な人ではそうなる前に自律神経が働いて血管を収縮させ、血液が下の方に一気に落下するのを予防しています。
ところが自律神経の働きが弱いと、これが十分にできなくなります。
これが立ちくらみの原因です。自律神経失調症とは、TPOに応じて働かなければならない自律神経の機能が鈍ったり、働きが悪くなることを指しています。
自律神経の検査法
1.家庭の血圧計を持っている時には、静かに横になっている時の血圧と立ち上がってすぐに測った血圧との差が20以上ある時
2.ゆっくりと落ち着いて横になっている時の1分間の脈拍数と起き上がってすぐの脈拍数との差が、30以上あったり、起き上がった時に逆に脈拍数が少なくなる時
以上の場合には、自律神経の反応が過敏であったり、反対に鈍感である可能性があります。ただし、このような異常がみられても自覚症状がなければ自律神経失調症とはいえません。
目まいと生あくびめまい、生あくび、吐き気の症状が日常からではじめ、特に生あくびがひどい場合には、脳か神経の病気の可能性もあります。
特に生あくびなどの症状は脳梗塞などに良くみられます。
脳梗塞の場合、脳組織が酸素、または栄養不足のために壊死、または壊死に近い状態となっている可能性があります。
脳梗塞の症状は徐々に進行して増強してくるものから突然に完成するものまで千差万別です。
脳梗塞と言われると、半身麻痺や意識不明になる脳卒中のイメージがありますが、
このような症状だけではく、脳への酸素不足・栄養不足によるめまいや生あくびなどの症状の場合でも脳梗塞の疑いがあります。
その場合には、すぐにお医者さんで調べることをおすすめします。
たとえ、脳梗塞でなくても、生あくびが頻繁に出て、めまいがする状態はとても身体が健康な状態とは言えないでしょう。
runより:やはり出てきました「自律神経」。
いびきをしていても酸素濃度と血圧が正常な私なので血圧低下の可能性は低いと考えていましたが・・・。
脳と自律神経の症状の疑い濃厚で化学物質過敏症の症状の1つと考えられます。
化学物質過敏症は自律神経失調症と誤診されるほど症状が似ています。
ですが上記の検査では異常が出ない確率が高いですね。
皆さんも十分注意してくださいね(´_`。)