・全身性エリテマトーデス用語集3
・特に若い女性では、その症状と注意深い診察所見から全身性エリテマトーデスを疑います
しかし、症状は多様なため、初期の段階では類似した他の病気との判別は困難です
臨床検査は診断に役立ちます。血液検査で抗核抗体が検出され、ほとんどすべての全身性エリテマトーデス患者にこの抗体が認められます
ただし、このような抗体は他の病気でも検出されます
このため、抗核抗体が検出された場合は2本鎖DNAに対する自己抗体も検査します
これらの抗体価がいずれも高ければ、ほぼ全身性エリテマトーデスであるとの診断がつきます
しかし、すべての患者がこれらの抗体をもっているわけではありません
その他の血液検査も行い、病気の活動性やその経過を予測します
また、血液検査で血液中にリン脂質抗体が検出されれば、血栓症のリスクがあることがわかります
また貧血、白血球数減少、血小板減少を特定するための血液検査もあります
・全身性エリテマトーデスとは、全身の皮膚、血管、関節、内蔵がおかされる膠原病で、厚生労働省の難病(特定疾患)指定を受けています
症状としては、発熱、倦怠感、顔の発疹、関節の痛みなどが現れます
全身性エリテマトーデス用語集4
・全身性エリテマトーデスの診断のために必要な検査は、血液や免疫血清の検査です
血液検査では、血液各成分に対する抗体ができるために
白血球減少(4000/mm3以下)
リンパ球減少(1500/mm3以下)
溶血性(ようけつせい)貧血
血小板減少(100000/mm3以下)
が認められます
・免疫血清検査では、免疫グロブリンが多く、補体が低下して、免疫反応が活発であることが示されます
免疫異常の最たるものは、自己の体の成分に対する自己抗体の出現で、抗核抗体、抗DNA抗体、抗Sm抗体、LE細胞、抗カルジオライピン抗体、ワッセルマン反応偽陽性(ぎようせい)、リウマトイド反応、クームス抗体、抗リンパ球抗体、抗血小板抗体などが検出されます
炎症の指標としては赤沈、CRP反応が用いられますが、SLEの活動性の指標としては抗DNA抗体価と補体価が最も敏感です
前記の症状と抗DNA抗体陽性などの特徴的な検査所見があれば、本症と診断できます
診断基準としては、1982年の米国リウマチ学会の「改定SLE分類予備基準」が用いられます