化学物質の毒性、副作用、リスクってなんだろう? | 化学物質過敏症 runのブログ

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ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議より
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・NEWS LETTER Vol.70
モリゾーさんに聞いてみよう! 第1回
化学物質の毒性、副作用、リスクってなんだろう?
モリゾーさん(本名:森谷 隆)
 読者のみなさま、こんにちは。

この度、「モリゾーさんに聞いてみよう!」という気軽な気持ちで、ちょっと複雑な科学の専門的な話しを分かりやすくお伝えしようという企画をスタートさせる次第です。

今回のテーマは、「化学物質の毒性、副作用、リスクってなんだろう?」という内容です。

 みなさまも、日頃、たくさんの工業製品を利用されていると思います。

台所で使う液体洗剤、食品に含まれる添加物、化粧品の成分や薬局からもらう薬、さまざまな化学物質を含む工業製品を利用しないと現代の生活が成り立たなくなっています。


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もう一度原点に戻って、「化学物質の毒性、副作用、リスク」について見つめ直すと共に、「毒性学の基本的な」考え方を、図1にある流れを参考にしながら整理したいと思います。

そして、巷でよく聞く話の中で、科学的には的外れで勘違いのことなのに、一般の方々が誤解しているポイントなどについても簡潔に触れて行きます。
 はじめに、「毒物(毒になる・毒性のある化学物質)」ってなんでしょうか? みなさまは、熱い夏に使う殺虫剤、家庭のガーデニングで使う農薬、社会問題に取り上げられた水銀、鉛、サリン、青酸カリ、ダイオキシン、放射性物質などを想像されるのではないでしょうか。

しかし、専門家に「水も、毒物です。水を飲みすぎて亡くなられた方もいます」と言われたら、不思議に思いますよね。

なにが「毒」となることを規定するのかと言えば、飲んだり、食べたり、触れたり、浴びたり、呼吸することを通じてどれだけの量の化学物質が体内に入ったのかが一つの決定要因となるのです。

この量を、「用量(Dose)」とか、「曝露量(Exposure)」と言います(図1右側記載参照)。

みなさまにぜひ覚えて頂きたい第1のポイントは、毒性学的には「あらゆる物質は毒であり、その用量(Dose)次第で毒にも薬にもなる」(スイス人医師パラケルスス氏(近代毒性学の父)の格言(1564年)より)ということなのです。

ですから、日々の生活の中で工業製品や食品を使う際には、ニュース報道、CMや噂で語られる情報だけで過剰に反応するのではなく、実際に自分の体内にどれだけの量の化学物質が入ったのかという視点を忘れずに、ご自身や家族の健康を冷静に判断されるとよろしいかと思います。