カレースパイス・ライチによる口腔アレルギー症候群 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・一般演題
食物アレルギー2
座長:小倉英郎1), 足立雄一2)(1)国立病院機構高知病院小児科, 2)富山医科薬科大学小児科)

MS9-9.カレースパイス・ライチによる口腔アレルギー症候群(OAS)からアナフィラキシーショックに至った1例

足立厚子1) 森山達哉2) 清水秀樹3) 佐々木祥人1) 福永 淳4) 堀川達弥4)
兵庫県立加古川病院 皮膚科1) 近畿大学農学部 応用生命化学科2) 神戸労災病院 皮膚科3) 神戸大学 皮膚科4)


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【症例・方法】ヨモギ花粉症を有する30歳女性.カレーライス・ライチ摂取後OASからショックを起こした.

ライチとともにカレールーのプリックテストが陽性を示したため,全成分を取り寄せプリックテスト・ヒスタミン遊離試験(HRT)を行った.

陽性を示したスパイスなどについて免疫ブロットを行い,IgE反応性抗原を検索した.

【結果および考察】多種のセリ科スパイス・パプリカ・マスタードおよびライチのプリックテストが陽性で,施行したセリ科スパイスのHRTも低濃度から陽性を示した.

ハンノキ特異IgE陰性で,Bet v 1の免疫ブロット陰性のため,交叉抗原としてBet v 1ホモログは否定された.

セロリ・パセリ・ライチとヨモギの免疫ブロットより,20-22kDaが交叉抗原候補分子と考えられた.

しかしセリ科スパイス・マスタードの免疫ブロットにて多種の分子量を持つ蛋白との反応が見られたこと,植物由来共通糖鎖抗原(CCDs)を有する代表的な蛋白質である西洋ワサビペルオキシダーゼの免疫ブロットにてやや強いバンドがみられたことより,交叉抗原候補構造としてCCDsの関与も疑われた.

第56回日本アレルギー学会秋季学術大会 2006年11月開催