口腔アレルギー症候群を呈する食物数とラテックス特異的IgE抗体発現度の検討 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・一般演題
食物アレルギー3
座長:今井孝成(国立病院機構相模原病院小児科)

231.口腔アレルギー症候群を呈する食物数とラテックス特異的IgE抗体発現度の検討

下雅意学1) 池田浩己2) 伊良波浩1) 畑埜義雄3) 榎本雅夫2)
日本赤十字社和歌山医療センター麻酔科1) 日本赤十字社和歌山医療センター耳鼻咽喉科2) 和歌山県立医科大学付属病院麻酔科3)


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前回我々は当センター手術室における口腔アレルギー症候群(以下OAS)を呈する患者のうち,キウイとバナナに対するOASの存在や,血清総IgE値や好酸球数の増加が認められる場合にラテックス特異的IgE抗体価の増加のリスクが高まることを報告した.

今回,OASを呈する食物数に着目し,ラテックス特異的IgE抗体価の発現度と比較した.

【対象・方法】2004年3月から2007年5月の期間中に,全身麻酔下手術患者の問診表でOASを認めた135人を対象とし,口腔症状を誘発する食物を詳細に問診した.

また術前にラテックス特異的IgE抗体価をCAP-RASTで測定し,抗体価の有無で2群に分け,OASを呈する食物数を比較した.

【結果】ラテックス特異的IgE抗体価が上昇している患者は17名(13%)であった.

ラテックス特異的IgE抗体の有無でOASを呈する食物数に有意差(p=0.001)を認めた.中央値(25-75%)はそれぞれ2(1-3),3(2-5)であった.

【考察】術前診察時にOASが3項目以上にわたる場合にはラテックス特異的IgE抗体価が上昇している可能性が高いことが示唆された.

第57回日本アレルギー学会秋季学術大会 2007年10月開催