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・IgE抗体

免疫に関係したタンパク質である免疫グロブリンの一つであり,健常人には極めて微量しか検出されない。抗原(アレルゲン)と結合することによりヒスタミンなどの炎症を引き起こす化学伝達物質を肥満細胞から放出させアレルギー反応を引き起こす。アトピー素因のある人の血中では高値を示すことが多い。IgE抗体が関係したアレルギー反応は,抗原(アレルゲン)と接触して比較的早い時間(20分前後)で起こるため即時型反応と呼ばれる。

アスピリン喘息

成人の喘息患者さんのうち10人に1人ぐらいは解熱鎮痛薬で喘息発作が起こりアスピリン喘息と呼ばれている。この様な患者さんはアスピリン様の効果を持つすべての解熱鎮痛薬(熱冷まし,痛み止め,風邪薬など)を服用したり,座薬を使用したり,塗布すると薬の使用直後から1時間程度の間で大きな発作が起こる。時に意識がなくなるほどの大発作や死亡する場合もあり注意が必要である。過去にその様なエピソードのある患者さんは絶対,エピソードがなくても解熱鎮痛薬を使用したことがない方はできれば使用しない方が安全である。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は,「憎悪・寛解を繰り返す、?痒のある湿疹を主病変とする疾患であり,患者の多くはアトピー素因をもつ」と日本皮膚科学会の診断基準には定義されている。すなはち,遺伝的なアトピー素因に環境因子(ダニ,花粉,細菌,カビ,食物など)が加わって慢性に経過するかゆみを伴う湿疹である。病気の要素としてはIgEを産生しやすいアトピー素因と皮膚の乾燥による皮膚過敏性が等しく重要である。治療は,ステロイド外用薬や免疫抑制外用薬と環境整備を含めたスキンケアが行われる。

アトピー素因

抗原(アレルゲン)にさらされることによりIgE抗体を作りやすい体質をいう。

アナフィラキシーショック

アナフィラキシーは,アレルギー反応の中でも外来性物質(薬剤,ハチ毒,ヘビ毒,食物など)の体内への侵入によりIgE抗体を介してヒスタミンなどの化学伝達物質が放出され,多くの臓器(皮膚,呼吸器,循環器など)が急速に障害される状態を言う。このうち,血圧の急速な低下をきたし急性循環不全に陥る重症なものをアナフィラキシーショックと呼ぶ。

アレルギー

アレルギー(allergy)という言葉はギリシャ語のallos(other)とergo(action)を組み合わせてつくられたもので,過剰な免疫反応が身体に害を与えてしまう状態をさす。最初は免疫反応と過敏症を包括するものであったが,現在では外来抗原であるアレルゲンに対して生体に不利益をもたらす病的な過剰反応(過敏症)だけを意味するようになっている。

アレルギー性結膜炎

アレルギー性炎症によって発症する結膜炎の総称である。他のアレルギー疾患と同様に、遺伝的なアトピー素因と環境因子が相まって発症する。かゆみ・結膜の充血・結膜のむくみが主症状であるが,重症化すると痛み・視力低下が生じることがある。花粉症では,アレルギー性鼻炎との合併が多い。

アレルギー性鼻炎

鼻腔で起こるアレルギー性炎症であり,くしゃみ,水性鼻汁,鼻閉を主症状とする。花粉が抗原(アレルゲン)となっている場合は花粉症と呼称され季節性が強くアレルギー性結膜炎との合併が多い。治療は,花粉などの抗原回避,抗ヒスタミン薬などによる薬物療法,スギ抗原エキスによる減感作療法などがある。鼻腔粘膜の肥厚が強く鼻閉が強い場合はレーザー治療が行われる。

イエローゾーン

喘息の自己管理を行うため考案されたゾーン・システム(グリーン・イエロー・レッドゾーン)のひとつで,イエローゾーンは,ピークフローの自己最良値の50~80%に相当する範囲。喘息症状(夜間症状,日常活動の障害,咳,喘鳴,運動時または安静時の胸部圧迫感)が認められることが多く,喘息のコントロールとしては注意を要する。

運動誘発性喘息

喘息患者では激しい運動により一時的に喘鳴,息切れ,呼吸困難といった症状がでることがあり,このような現象を運動誘発喘息という。運動の種類ではランニングやマラソンで起こりやすく,反対に水泳やスキーではほとんど発作はおきない。予防としては運動開始前15分以内に抗アレルギー薬(インタール)またはβ刺激薬の吸入が有効である。薬以外では、運動前にウォーミングアップを十分おこなうことで症状が軽くなる。

炎症細胞

炎症は身体の一部分に起こった火事のようなものだと考えるとわかりやすい。その現場に炎症を引き起こしたり悪化させる細胞が集まってくる,この様な細胞を炎症細胞と呼ぶ。代表的なものとして好酸球,Tリンパ球,肥満細胞(マスト細胞),好中球,好塩基球などがあり白血球の仲間である。細菌感染などでは好中球が主役で,アレルギーでは好酸球,Tリンパ球,肥満細胞などが主役と考えられている。