痛み5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・2.痛みに対する正しい捉え方
痛みは、感じ方に個人差がある:痛みの程度と、傷害の程度は、相関しない。

痛みが慢性化すると、痛覚過敏になったり、強い強度の痛みとして、知覚される。

痛みを、1日中、「気」にするようになる。

心理的にも、不安になる。痛みを受容して、「気にしなく」なれるまでは、痛みに対しては、敏感になり、他の体の部位の痛みにも、過敏になる。

痛みの消失は、必ずしも、傷害の治癒を意味しない。

痛覚がない組織(肝臓など)は、病変が存在しても、痛みを感じない。

帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹が治った後も、持続してしまう。
 

・痛みは状況に応じて感じ方が変化する:詐病でない限り、検査で異常が発見されなくても、患者が痛いと感じたら、痛いのである。

痛みは、どのような痛みなのか、どの程度の痛みなのかは、本人以外に、他人にはわからない。

1日の内でも、知覚される痛みの強度は、変化する。

また、どの程度の痛みと感じるかは、本人の精神状態や天候などで、変化し得る。

逆に、痛みは、精神状態を不安定にさせる(痛みの悪循環)。

 3.抗うつ剤の鎮痛作用
 痛みが続くと、脳血管は収縮して、うつ(鬱)状態になり、体を安静にしようとする(心理的な
痛み)。
 うつ状態では、痛みを抑制する、セロトニンやノルアドレナリンの分泌が減少(枯渇)するので
、痛みを強く感じるようになる(痛みに過敏になる)。

そして、痛みは、悪循環で、うつ状態を、悪化させる(うつ病になる)。
抗うつ剤は、脳からの下行性抑制系を促進し、痛みを解除する。
うつ状態であっても、体を動かして、脳の血行を良くした方が、元気が出る。
抗うつ剤、抗不安薬は、セロトニンやノルアドレナリンの分泌を増加させ、痛みの閾値を低くし
、痛みを軽減させ、心理的な不安を和らげる。

筋弛緩薬は、交感神経節を介する筋肉攣縮や血管収縮を解除して、血行を改善して、発痛物質の生成を抑制して、痛みを軽減させる。

 4.湿布の効果
 温湿布と冷湿布も、貼付した筋肉の硬さを改善しない。
 冷湿布は、気化熱を奪い、湿布を貼付した皮膚の温度を、冷やす(2℃低下させる)。

そして、温湿布も、気化熱を奪い、皮膚温を低下させる。温湿布を貼付すると、温かく感じるのは、温湿布に含まれるカプサイシン(トウガラシの辛味成分)が、温度を感じる神経受容器を刺激するためで、実際は、温湿布により、皮膚温は低下する。

ただし、カプサイシンは、浸透した皮膚表面の毛細血管を拡張し、血流を増加させるので、皮膚温は、貼付して90分後頃から、2℃程度、上昇する。
 湿布を貼付すると、皮膚温が低下して、皮膚表面の知覚神経を鈍磨させ、深部の知覚神経からの
痛みなどが、紛れる。

また、湿布に含まれる消炎鎮痛剤(NSAIDs)が、PGE2合成を阻害し、疼痛や腫脹を抑制する。
 皮膚には、痛点の方が、圧点より多く存在する。

 痛みは、暖めると増強する場合と、冷やすと増強する場合とがある。

一般的には、急性期には、冷やし、慢性期には暖めると、痛みは、軽減する。
 急性の痛み(炎症、侵害、侵襲、傷害)では、暖めると、組織の血行が増加し、組織の腫脹など
が増強し、痛みが増強(悪化)することが多い。

急性期に、生体が、血管を収縮させ、局所に、出血した血液を、貯留させようとしている場合は、暖めるのは、望ましくない。

また、急性期に、組織に侵入した病原体や毒素を、速く処理しようとして、炎症反応で、血行が増加している場合も、暖めると、腫脹が増強して痛みが悪化したり、必要以上に血行が良くなり(血管が拡張し)、病原体や毒素を、全身に広げてしまうおそれがある。
慢性の痛みは、痛み→筋肉や血管が緊張(収縮)→血行が悪化→発痛物質が蓄積→痛みの悪化と
言う、悪循環が存在する。

そのような場合、入浴などで、血行を良くすると、発痛物質が除去されたり、組織修復が促進され、痛みの原因となっている傷害などが、速く修復され、痛みが軽減する

しかし、冷やすと、血行が悪化し、痛みが、悪化する。

 侵害刺激は、脊髄後角を経た交感神経の作用では、血管を収縮させ(骨格筋肉を収縮・緊張させる)、ポリモーダル受容器を経たC線維からの神経ペプチド遊離作用(軸索反射)では、局所の血管を拡張させる(平滑筋を収縮させる)。