・ 幻肢痛のように、痛覚刺激を伝える局所(例えば、手)が存在しなくなると、局所(例えば、手)からの痛覚刺激を伝達されていた脳皮質が、他の局所(例えば、顔)からの痛覚刺激を伝達する
神経と、シナプス(注1)を形成する。
注1:ヒト大脳皮質のニューロン数(密度)は、生下時が1番多く、生直後から急激に減少し、一部の例外(海馬など)を除いて、その後、新たにニューロンが産生されることはない。
大量にニューロンを持って誕生した後、盆栽を刈り込むように、必要とされないニューロンは、淘汰されて行く。
死んで行く細胞(ニューロン)は、生き残る細胞に、情報を伝える。
生直後から、ニューロンは、減少するが、生き残ったニューロンが、樹状突起を伸ばし、シナプスが、豊富かつ急速に形成される。豊かな環境は、ニューロンの樹状突起を発達させる。そして、ヒト大脳皮質のシナプス数(密度)は、5歳頃がピークとなり、15歳頃までに、成人レベルに減少する。しかし、ニューロン数とことなり、シナプス数は、20歳以降、ほとんど減少しないが、65歳以降は、減少する。
最終的に残されるニューロンやシナプスの量は、遺伝的に定められているが、どのニューロンやシナプスが、残されたり、淘汰されるかは、環境因子によって、支配されているという。
他人に対する共感性が乏しい家庭環境に育った子供は、被害者の痛みや恐怖に、無関心で、暴行を加えるという。
そうすると、他の局所(例えば、顔)に痛覚刺激を与えると、脳は、局所(例えば、手)が痛いと知覚する。
このように、脳は、脳皮質の部位によって、知覚している体の局所が異なる。そして、例えば、手の痛みを知覚する脳皮質が、顔からの痛覚刺激で刺激されると、手が痛いと、錯覚して、知覚してしまう。
食用油(リノール酸を含む)や砂糖の摂り過ぎは、それぞれ、発痛物質である、PGE2や乳酸の生成を促進させ、痛みを増強させると考えられる。
セロトニンは、痛みを抑制する。
炎症時に産生されるPGE2は、ポリモーダル受容器を刺激し、発生されるインパルスは、C線維により伝導され、痛みとして知覚される。
鎮痛剤や鎮静剤は、難治性疼痛には有効だが、慢性痛には無効ないし、有害。
Painは、刑罰penaltyの意味。
侵害受容器に侵害刺激が加わると、細胞膜のイオン透過性が変化して、活動電位が生じる。
痛みは、脳が認識する。
炎症などで侵害刺激がある局所に近い部位を、圧迫すると、同じ感覚線維に圧迫刺激が伝導されて、炎症などの侵害刺激による痛みが、軽減される。
軸索反射により、神経ペプチドが放出され、皮膚発赤(血管拡張、血流増加)、平滑筋収縮(気管支収縮、気道収縮)、粘膜浮腫(血管透過性亢進による血漿蛋白漏出)、粘液分泌亢進が、起こる。
侵害刺激は、脊髄後角を経た交感神経の作用では、血管を収縮させ(骨格筋肉を収縮・緊張させる)、ポリモーダル受容器(PGE2などの発痛物質で刺激される)を経たC線維からの神経ペプチド遊離作用(軸索反射)では、局所の血管を拡張させる(平滑筋を収縮させる)。
runより:発痛物質ってのがあるんですね。
色んな意味で砂糖、油は体に良くないって事ですね・・・好きなんですが。