しかし、それに対して、ミュンヘンにある連邦国防軍大学の電子工学の専門家であるギュンター・ケーズ教授は他の見方をしている。
規制値が高過ぎるのだ! 消費者は長時間ケータイで電話しないほうがよい。業界は、頭の中にではなく周囲に向かって電波を放つアンテナがついた「エコ・ケータイ」なるものを作ってはどうか。
コペンハーゲンにおけるパルスのある電磁場についての国際的なワークショップで、ドイツの二つの携帯電話事業者であるテレコム社とマンネスマン社は厳しい非難にさらされた。
特に米国は、ドイツでは国内基地局、欧州基地局において多くの問題点が未解決の技術が宣伝されている、と批判した。
米国では普通の固定電話網はデジタル言語伝達機を通して機能するが、移動電話ではまだいわゆる「古風な」アナログ技術によって交信される。
現在、米国にはデジタルの無線情報技術の甚大な問題の有無や健康被害を解明する大規模な研究プロジェクトがあり、すでに様々な結果が把握されている。
それに対してドイツの電話会社や携帯電話機のメーカーは、問題ないという説明をするばかりになっている。
私自身は、独自の観察により、ヴァルンケが述べたような病理学的エネルギー損失(PED)を証明した。
当然のことながら、極めて稀な病例は、単一の原因によるものであり、重度こそ異なるものの全ての患者に現れる一連の病因が常に見られる。
他の病因から独立して、高周波の被害は規則的に際立った「治療障害」であることが明らかとなった。
さらに、つまり、重金属、殺虫剤、ホルムアルデヒド、木材保護剤などによる被害といった他の病因によって強化される相乗作用もある。
この相乗効果ということでは、最近、歯科医J.レヒナーはは、金冠や歯に詰める金属は、高周波を集積・共鳴させる作用があり、中脳および脳幹の構造(脳下垂体、延髄、大脳辺縁系など)を高周波の電磁波で損なわせることを証明した。
アマルガム充填剤と低周波にも困った相乗作用がある。
低周波はアマルガムを詰めた患者の口腔内電流の電圧を高める。
口腔内の電流が有毒であるかどうかの判断は、この脳の直下の歯の領域の電位が、毒性の高い水銀や他の重金属のイオンの流出に起因するということを念頭に置いてなされなければならない。
また、咽喉部、気道、尿道において伝染病にかかりやすくなるということや、睡眠障害、頭痛、精神不安定、集中力の低下、発汗、胃炎に似た症状などのかたちでの自律神経系の症状が見られることが定期的に立証されている。
これに関連して興味深いのは、抵抗力が弱まった人にだけ胃腸管や性器(帯下の分泌)などに発症する病原菌としての意味を持つガンジダ菌や糸状カビ等のどこにでも常に存在する微生物に対する抵抗力の低下の観察である。
一連の免疫学的調査は、それ自体有害ではないカンジダへの抵抗力をつける身体能力が低下の傾向にあることを示している。
抵抗力が弱まった人や高周波の影響を受けた人では明らかに免疫グロブリンの濃度が高くなるということは、糸状菌が抵抗力の弱まった腸壁を漂い過吸着し、独立した病原体として内性真菌症、つまり体内菌による病気を発生させることを推論させる。これまでのところ、内性真菌症は結核、ガン、エイズなどにかかっている極度に弱まった人にしか見られていない。
カンジダから分離される毒性の高いアフラトキシンは、肝臓を損なわせるほか、発ガン性があるともされている。
我々はケータイの使用という高周波の大実験に参加することで免疫系を麻痺させるのか? これまで無害とされていた微生物に病原菌として勝利の行進をさせるのであれば、将来に何ら良いことが期待できない。
runより:この資料の発表は1998年です。
当時のケータイなんて電話、パケットがせいぜいの時代。
それでもこれだけ懸念されていたのです。
今は動画、ゲームと通信の機会は数倍になっていると考えられます。