【市場調査】300億超の黒酢市場(3)~競争激化が生む品質劣化 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・2011年9月21日 13:31
<大手通販が目白押し>

 商品形態はドリンクタイプが主流だったが、近頃ではサプリメントタイプの商品が急伸している。

 おすすめの筆頭はサントリーウエルネスが販売する『黒酢にんにく』で、熟成過程のなかで壺の底にたまる稀少成分「黒酢もろみ」を粉末化してスタミナ成分「にんにく」と一緒にソフトカプセルに充填したもの。

原料には福山町の雄・坂元醸造の黒酢を使用しており、安全面で一歩リードしている。

先に挙げたまるしげフーズライフでは、『黒酢もろみ球α』『黒酢にんにく球』がこのタイプ。健康家族の『伝統黒酢かめ吉』は今年で発売10周年を迎えた。

黒酢のサプリメントといえば、『えがおの黒酢』抜きには市場を語ることはできないだろう。

同社は11年3月期の売上高が217億円と、いま注目の通信販売会社だ。

そのうち黒酢の売上は約7割を占めている。

同社だけでも末端市場価格は152億円となる。

 ほかにも福岡を拠点とする心美寿有夢の『梅肉黒酢ラクリア』やゴールド黒酢本舗の『ゴールドバランす』など、黒酢サプリは数多く販売されている。

特に心美寿有夢の黒酢は福岡県で300年の歴史を持つお酢蔵・庄分酢で醸造した有機玄米黒酢を使用したという異色の製品だ。

ほかにもタンク培養を行なって黒酢の低価格商品を量産している大手食酢メーカーのミツカングループ本社やタマノイ酢などもある。

 福山町の原料供給量と通販会社の売上、その他の商品群から算出したところ、黒酢市場は末端製品ベースで300億円を超えているものと推定される。

サプリメントタイプになると、黒酢の産地をトレースするのがますます難しくなる。

黒酢を巡る攻防が激しさを増すなか、玉石混交ともいえるサプリメント業界で黒酢の品質劣化を危ぶむ声が強くなっている。

(つづく)
【田代 宏】