室内環境関連発表内容【2008年度】2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・住宅室内ハウスダスト中の可塑剤、難燃剤濃度

 住宅の居間室内でハウスダストを採取し,ダスト中に含まれる可塑剤,難燃剤の濃度を調査した.

住宅室内のハウスダストは2006年9月~12月に全国6地域(札幌,福島,名古屋,大阪,岡山,北九州)において採取した(n=182).採取にあたっては,床上から採取したものを「床ダスト」,床上35cm以上の家具,棚,電化製品の上から採取したものを「棚ダスト」とした.

ハウスダストから検出された物質のうち中央値が高かったのは,フタル酸ジ-2-エチルヘキシル(床:763μg/g,棚:854μg/g),リン酸トリス(ブトキシエチル)(床:497μg/g,棚111μg/g),フタル酸ジイソノニル(床:95.0μg/g,棚:91.5μg/g)であった.

このうちリン酸トリス(ブトキシエチル)では,棚よりも床の濃度が有意に高く,この原因として本薬剤が主に床ワックスに可塑剤として配合されていることが考えられた.


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木造新築住宅における揮発性有機化合物及びアルデヒド類の発生源調査

 床施工に酢酸ビニル樹脂系接着剤(酢ビ接着剤)を使用したある木造新築住宅において,室内の揮発性有機化合物(VOC),アルデヒド類を測定し,高濃度で検出された物質について発生源調査を行った.
 測定の結果,室内濃度が高かったのは,アセトアルデヒド,ヘキサナール,ノナナール,酢酸,アセトン,テルペン類,パラジクロロベンゼンであった.

これらのうち,アセトアルデヒド及びパラジクロロベンゼンは,厚生労働省の指針値を超えており,発生源調査を行ったところ,パラジクロロベンゼンを除き床下が共通の発生場所であると考えられた.

そこで床施工に使用された酢ビ接着剤を調査したところ,硬化後,加湿により,主に酢酸,アセトアルデヒド,アセトン,酢酸ビニルモノマーを発生することがわかった.