自閉性障害の治療を目的に、健康食品によるアレルギー | 化学物質過敏症 runのブログ

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・健康食品の安全性・有効性情報
http://hfnet.nih.go.jp/

・自閉性障害の治療を目的に摂取したいわゆる健康食品によるアレルギー症状の症例報告 (110829)

■症例
自閉性障害の治療を目的に摂取したいわゆる健康食品 (ビール酵母、バナナ、小麦酵母などを原料とし、アミノ酸、ビタミン、ミネラルを混合したもの) によるアレルギー症状の症例が2例報告されている。
1) 自閉性障害として経過観察が行われている3歳男児 (日本) が、当該製品を摂取したところ (摂取量等不明) 、発熱、咳嗽を訴えて医療機関を受診。

血液検査によりAST値、ALT値の上昇が認められた。

LST (リンパ球特異的刺激試験) において、当該製品に対する陽性反応が認められ、当該製品摂取中止により、1週間後に症状が改善した。
2) 自閉性障害として経過観察が行われている2歳男児 (日本) が、当該製品を摂取した直後より掻痒感を伴う膨疹が生じて医療機関を受診。

血液検査によりAST値、ALT値の上昇が認められた。

当該製品に含まれている小麦のRASTが陽性であり、当該製品摂取中止により3~4日で蕁麻疹は消退し、1週間後には肝機能異常が改善した。
2症例とも自閉性障害の治療を目的に健康食品を利用していたが、効果を否定されることをおそれて主治医に報告していなかった (L627230011) 。

■対策
・病気の人は健康食品を利用しない
 健康食品は「病気の人」を対象として作られていません。

病気の人が健康食品を利用すると、本人の病状や併用医薬品との相互作用によって思わぬ健康被害を受けることがあります。

医薬品と違って、健康食品は含有成分とその量が曖昧なことが多く、名称は同じでも品質の全くことなる製品が流通しています。

たとえ健康食品に含まれている成分に病気の治療効果の情報があったとしても、製品に同様の治療効果があるとは言えません。

病気の人が健康食品を利用することは、適切な治療の障害となります。

どうしても使いたい製品がある場合は、医師や薬剤師等の専門家に必ず相談しましょう。

また、病気の人に健康食品を差し入れたり、贈ったりすることも、控えましょう。
・利用歴を記録しておく
 いわゆる健康食品を利用する際には、その必要性を十分に検討し、「どのような食品を」「いつから」「どのくらいの量・頻度で」利用しているか、記録に残しておきましょう。
・体調に異常を感じたときには摂取を中止する
 独自の判断で「からだによい」と思っていても、個人の体質や摂取時の体調、また製品に問題があった場合などにより、上記のように予期せぬ健康被害が起きる可能性が否定できません。

思い込みで摂取を継続したりせずに、異変を感じたら直ちに摂取を中止し、必要ならば医療機関を受診し、保健所にも相談してください。