肝障害等を起こす可能性があるハーブを含む製品 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・健康食品の安全性・有効性情報
http://hfnet.nih.go.jp/
・英国MHRAが肝障害等を起こす可能性があるハーブを含む製品に注意喚起 (110727)

■注意喚起および勧告内容
2011年7月26日、英国MHRA (The Medicines and Healthcare products Regulatory Agency)が、肝障害等を起こす可能性があるハーブ (Tripterygium wifordii、ライコウトウ) を含む製品の全てに注意喚起。

英国MHRAは当該製品を使用しないように、また、使用して体調に不安を感じている場合は医療機関を受診するように勧告。

■解説
当該製品は、リウマチ性関節炎、自己免疫疾患、乾癬によい天然ハーブ製品と謳ってインターネットや小売店等で販売されていたが、肝毒性や腎毒性、心疾患などの有害事象をおこす可能性があるTripterygium wifordii (ライコウトウ) を含んでいた。

現在のところ、当該製品摂取との因果関係が疑われる健康被害については不明。

■関連成分
ライコウトウ (学名:Tripterygium wifordii)
ライコウトウはニシシギ科のつる性木本。高さ2~3 mに生長する。

タイワンクロヅルとも呼ばれる。

現時点で、日本では「専ら医薬品として使用される成分本質」にも「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質」にも該当していない (1) 。

俗に「膿瘍によい」「乾癬によい」「炎症によい」と言われているが、リウマチ性関節炎については有効性が示唆されているものの、それ以外のヒトでの有効性については調べた文献中に十分なデータが見当たらない。

適切に経口摂取すれば安全性が示唆されているが、催奇形性があると思われるため、妊娠中の経口摂取はおそらく危険と思われる。

授乳中の安全性は調べた文献中に十分な情報が見当たらないため、使用を避ける (2) 。

ライコウトウ根の二層の皮層を取り除き、木質部を酢酸エチルとクロロホルム-メタノールで抽出して製剤化したものが、中国では広く使用されている。

しかし、女性では月経不順、無月経、卵胞刺激ホルモンと乳腺刺激ホルモンの上昇、エストラジオールの低下など、男性では精子数の減少と活動の低下、無精子症などの生殖能力の低下がみられるため、注意が必要である。