中等度発作に対する短期ステロイド静注療法 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・一般演題
気管支喘息:病態と治療2
座長:興梠博次1), 鈴木直仁2)(1)熊本大学大学院医学薬学研究部呼吸器病態学, 2)同愛記念病院アレルギー・呼吸器科)

MS1-2-2.成人気管支喘息中等度発作に対する短期ステロイド静注療法の比較検討

小田成人 美濃口健治 阿部記代子 横江琢也田中明彦 岡田真司 山本義孝 山本真弓足立 満
昭和大学 医学部 第一内科


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【目的】全身性ステロイド薬は,急性増悪により入院を要する気管支喘息患者に日常的に用いられているが,その種類・至適投与量は明確でない.

今回我々は,全身性ステロイド静注療法の効果をPEFと入院期間を指標として比較し至適投与量を検討した.
【方法】初期治療に反応しない中等度発作(標準PEF値の50-70%)で入院治療を要する喘息患者27名を無作為にメチルプレドニゾロン240mg/日群(A群),メチルプレドニゾロン80mg/日群(B群),プレドニゾロン60mg/日群(C群)に振り分け3日間施行.その後,PEFと入院期間を治療効果の指標として比較検討した.
【成績】3日間の治療後,各群の症状点数は有意に改善し,三群間でのPEFでの改善度は同等であった.

また,標準PEF値が70%以上に改善するまでの平均日数は,それぞれ3.9±0.5日(A群),4.4±0.6日(B群),4.5±0.7日(C群)で有意差はなかった.さらに,入院期間は,C群(10.4±1.2日)に比しA群,B群(7.8±0.4日,8.8±0.6日)が有意に短かった.
【結論】短期ステロイド静注療法における初期至適投与量は,GINAガイドラインが推奨するメチルプレドニゾロン80mg/日が有用であることが示唆された.

第18回日本アレルギー学会春季臨床大会 2006年5月開催