人工呼吸管理を行った気管支喘息症例についての検討 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・一般演題
気管支喘息:病態と治療1
座長:滝澤 始1), 下田照文2), 横山彰仁3)(1)東京大学呼吸器内科, 2)国立病院機構福岡病院アレルギー科, 3)広島大学分子内科)

MS1-1-9.当院で人工呼吸管理を行った気管支喘息症例についての検討

宿谷威仁 杉山温人 小林信之 工藤宏一郎
国立国際医療センター 呼吸器科


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【目的・方法】当院で2001年から2005年に人工呼吸器管理を行った気管支喘息症例の特徴をリスク因子や予後を中心に実診療およびカルテ記載に基づき検討した.

【結果】9症例が該当した.

うち2症例は同一者であった.

以下の数値は同人を重複して計算している.

年齢は23から80歳(平均50.3歳),性別は男性4例,女性5例.7例は他院通院中,1例は医療機関を不定期に受診,1例は初発であった.

過去1年以内に入院・救急外来受診歴のあるのは3例,人工呼吸管理の既往があるのは1例,ステロイドの全身投与を行っていたのは2例であった.

慢性期のコントロールはstep4が5例であった.

合併症はCOPDが3例,喫煙者は3例,禁煙した者は3例であった.

2例は救急車内で心肺停止となり来院したが,9例中8例はbarotraumaなどの合併症もなく退院した.

【考察】定期的に医療機関を受診していても,コントロールがstep4の者などは人工呼吸管理を要する発作を起こしうる.

1990年以前の報告と比べると死亡率は減少しており,当時の死因の主なものの1つであったbarotraumaがpermissive hypercapniaの概念の認識などにより減少したことが影響していると考えられた.

第18回日本アレルギー学会春季臨床大会 2006年5月開催


runより:barotraumaとは気圧性外傷、permissive hypercapniaとは人工呼吸の当初より、「血液ガスを正常値に」が目標とされた。ARDSのように悪い肺に無理な条件で人工呼吸して「Paco2 を正常値に維持」する努力が続けられた。

この目標を放棄して「Paco2が高いことを許容しよう」、「それよりも肺を損傷しないようにしよう」というのが、Permissive Hypercapnia の考え方である。
だそうです。