非アスピリン喘息では,アスピリン投与後に尿中ロイコトリエンE4濃度は低下する | 化学物質過敏症 runのブログ

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・一般演題
アスピリン不耐症/職業アレルギー
座長:榊原博樹(藤田保健衛生大学医学部呼吸器内科アレルギー科)

431.非アスピリン喘息では,アスピリン投与後に尿中ロイコトリエンE4濃度は低下する

関谷潔史 谷口正実 東 憲孝 東  愛 谷本英則 福冨友馬 小野恵美子 押方智也子 粒来崇博 釣木澤尚実 大友 守 前田裕二 森 晶夫 長谷川眞紀 伊藤伊津子 三田晴久 秋山一男
国立病院機構相模原病院 臨床研究センター


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【背景】アスピリン喘息(AIA)では,NSAIDs負荷を行なうと尿中ロイコトリエンE4(U-LTE4)濃度が増加する.非AIAにおいては,NSAIDsによりアラキドン酸代謝でのCOX系から5-LO系へのシャントが生じるとするとU-LTE4は増加する可能性も考えられるが,十分な研究報告はない.

【目的】非AIAにおいて,COX-1阻害薬によりCys-LTsの産生が影響されるか否かを明らかにする.

【方法】アスピリン全身負荷試験で診断した喘息安定期の非AIA53例を対象とした.負荷前のU-LTE4が,当院での正常範囲である群と,高値群の2群に分けて検討した.アスピリン全身負荷直前,3,6,9,24時間後に採尿し,Mitaらの方法でU-LTE4を測定した.

【結果】負荷前のU-LTE4高値例は29名,正常例は24名であった.前者では,ほとんどの症例においてU-LTE4が著明に減少したが,負荷前のU-LTE4が正常の喘息例では,明らかな変動は示さなかった.

【結論】非AIAのU-LTE4高値例では,AIAと異なり,COX-1阻害薬によりCys-LTs産生が減少することが初めて示された.

第56回日本アレルギー学会秋季学術大会 2006年11月開催