歯科用根管治療剤に含まれるホルマリンによる1型アレルギーの1例 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

・一般演題
薬物アレルギー3
座長:藤本和久(日本医科大学千葉北総病院皮膚科)

428.歯科用根管治療剤に含まれるホルマリンによる1型アレルギーの1例

穀内晶子 西野 洋 梅田二郎 片岡葉子
大阪府立呼吸器アレルギー医療センター


--------------------------------------------------------------------------------
24歳女性.

歯科治療を受けた8時間後全身に膨疹が出現した.

ベタメタゾン・dマレイン酸クロルフェニラミン内服にて症状は6時間後に軽快した.

キシロカイン,ベースセメントに対するアレルギー疑いにて歯科より当科へ紹介受診となった.

キシロカインについてはプリックテスト,皮内テスト共に陰性,またベースセメントについてもプリックテスト,クローズトパッチテスト陰性であり,これらが原因である可能性は否定された.

歯科治療内容の詳細について問い合わせたところ,パラホルムアルデヒドを使用して根管治療も行っていたことが判明した.

そこでホルムアルデヒドのプリックテスト,パッチテストを施行したが陰性であった.

しかし,ホルムアルデヒド特異的IgE 22.10UA/mlと高値であったため,ホルムアルデヒドによる1型アレルギーと診断した.
ホルムアルデヒドは歯根管治療に広く用いられているが,歯科からの使用薬剤としての情報提供から漏れていることが少なくない.

また,過去の報告例を検討すると,ホルマリンプリックテストでは自験例のように陰性例もみられるが,ホルマリンRASTを検索した例では全例陽性となっており,本症の診断においては,ホルマリンRASTが,感度,特異度ともに優れた検査法であると考えられた.

第56回日本アレルギー学会秋季学術大会 2006年11月開催


runより:化学物質過敏症患者にとって歯科治療は困難です。

このホルムアルデヒドから化学物質過敏症になった例もあります。