・一般演題
薬物アレルギー2
座長:冨田尚吾(昭和大学藤が丘病院呼吸器内科)
424.ダイエットサプリメントによると考えられる肺障害2症例の検討
冨田尚吾 土屋典子 蓮本 誠 矢野量三 山下 潤 鍵山奈保 武田純一 菊池敏樹 倉石 博 成島道昭
昭和大学 藤が丘病院 呼吸器内科
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【はじめに】近年,薬剤による肺障害の報告が増加しているが,健康食品による肺障害の報告は少ない.
今回,ダイエットサプリメントによると考えられる間質性肺炎2例を経験したので報告する.
【症例1】31歳女性,乾性咳嗽,労作時呼吸困難,肺野びまん性陰影のため紹介入院.
末梢血の好酸球比率が38%,BALF中好酸球比率が88%と著明に上昇認め,TBLBにても好酸球性肺炎に矛盾しない所見であった.
問診上数ヶ月前よりガルシニアTMを間欠的に服用していた.PSL40mg/日より治療開始したところ著明に改善認め,現在2mg/日まで減量しているが再燃の兆候は認められず,ガルシニアTMによる肺障害と考えられた.
【症例2】48歳女性,約2ヶ月間続く慢性咳嗽,肺野びまん性陰影のため紹介入院.
血清KL-6値が3610U/mlと著明に上昇,BALF中リンパ球比率が31%と上昇していた.外科的肺生検にてNSIPの診断となったが,その後に自然軽快した.問診上輸入ダイエットサプリメント(エンリッチTM)の服用歴があり,それによる肺障害と考えられた.
【結語】健康食品による肺障害も様々なパターンがあり,報告は少ないが,今後は注意すべきである.
第56回日本アレルギー学会秋季学術大会 2006年11月開催
runより:以前花粉症に効くサプリに花粉を入れて販売した業者がいました。
死亡者が出た事件でサプリにも十分な知識が必要だという事です。