・一般演題
薬物アレルギー2
座長:浅田秀夫(奈良県立医科大学皮膚科)
P5-2-2.アミド型およびエステル型局所麻酔薬による即時型アレルギーの1例
井上歩美1,2), 峠岡理紗2), 益田浩司2), 加藤則人2)
京都第二赤十字病院皮膚科1), 京都府立医科大学付属病院皮膚科2)
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82歳,女性.
初診約1年前に近医歯科にて抜歯の際にリドカインを使用し,帰宅後に顔面に紅斑,浮腫が出現し,数時間で消退したことが数回あった.
局所麻酔薬,消毒薬による即時型アレルギーが疑われ,局所麻酔薬および消毒薬のアレルギーの有無,使用可能な薬剤を調べるため,当科を紹介され受診した.
皮膚テストを施行したところ,アミド型局所麻酔薬ではプリックテストでメピバカイン3+,ジブカイン3+,リドカイン陰性であったが,皮内テストでリドカイン1+.エステル型局所麻酔薬ではプリックテストでテトラカイン3+,プロカイン陰性であったが,皮内テストでプロカイン1+.消毒薬のオープンテストは陰性.以上の皮膚テストの結果より,アミド型およびエステル型局所麻酔薬による即時型アレルギーと診断した.
現在,患者は局所麻酔薬を使用せずに歯科治療を受けており,症状の再燃は認めていない.
第22回日本アレルギー学会春季臨床大会 2010年5月開催