乳房温存術後放射線治療関連BOOP症候群2例の検討 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・一般演題
薬物アレルギー1
座長:足立厚子(兵庫県立加古川医療センター)

P5-1-9.アリミデックスTMの関与が考えられた,乳房温存術後放射線治療関連BOOP症候群2例の検討

冨田尚吾, 多田麻美, 加藤栄助, 若林 綾, 山口史博, 土屋 裕, 山下 潤, 鍵山奈保, 武田純一, 大眉寿々子, 菊池敏樹, 國分二三男
昭和大学藤が丘病院呼吸器内科


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【はじめに】乳癌における乳房温存術後の放射線照射を契機に発症するBOOP症候群については多数の報告があるが,内分泌療法の関与については不明な点が多い.

今回発症にアリミデックスTMの関与が示唆された2例を経験したので報告する.

【症例1】62歳女性,2003年8月右乳房温存術及び術後放射線治療開始.50Gy照射終了後2003年11月よりアリミデックスTMを服用していた.

2004年3月より発熱,乾性咳嗽出現しBOOP症候群を発症.アリミデックスTMのDLSTは陽性であり,薬剤の中止及びステロイド投与にて速やかに軽快した.

【症例2】55歳女性,2008年7月右乳房温存術施行及び8月より放射線治療開始.50Gy照射終了後2008年10月よりアリミデックスTMを服用していた.

2009年7月より発熱,乾性咳嗽出現しBOOP症候群を発症.アリミデックスTMのDLSTは陽性であり,薬剤の中止のみで軽快,再燃も認めていない.

【結語】乳房温存術後放射線治療関連BOOP症候群のなかには内分泌療法が関与した症例も存在すると考えられ,ステロイド投与前に内分泌療法の中止を検討する必要がある.

第22回日本アレルギー学会春季臨床大会 2010年5月開催