・一般演題
小児喘息 疫学・統計
座長:近藤富雄(大垣市民病院小児科)
P2-3-3.JPACを用いた熊本県における小児喘息の実態調査結果
緒方美佳, 後藤善隆, 北野昭人
乳児喘息研究会
--------------------------------------------------------------------------------
背景:JPGLは周知されてきているが,喘息急性発作にて救急外来受診を繰り返す児は少なくない.
目的:熊本県の小児喘息患者の重症度とコントロール状況を調査し今後の治療管理に活用する.方法:県内の小児科を受診した小児喘息患者を対象とし主治医及び患児またはその家族にJPAC調査票の記入を依頼した.
定期通院の有無も同時調査し,非定期受診群との比較検討を行った.
結果:35施設517例(平均年齢6.0±3.5歳)の有効回答を得,通院状況を把握できた306例(定期受診群219例:非定期受診群87例)については比較検討を行った.
JPACスコアは平均12.0±3.0点で,定期群で高かった(12.1±3.0:10.8±2.7点,p<0.01).設問別検討では,喘鳴,呼吸困難および夜間覚醒については70%が「全くない」と答えたが,EIA・レリーバーの使用については50%が「あり」と回答し,定期的治療が期待される定期通院群でも同程度であった.
治療薬はLTRAが2歳未満:73%,2-5歳69%,6-15歳59%,ICSは30%,45%,61%であった.
結論:熊本県の喘息コントロール状況は概ね良好なるも改善の余地があることが分った.
小児アレルギー専門医の更なる積極的な介入と連携が必要と考えられた.
(この調査は熊本県小児科医会の協力を得た)
第22回日本アレルギー学会春季臨床大会 2010年5月開催
runより:多少地域差があるようですね。