奈良県における小児気管支喘息患児の現状調査 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・一般演題
小児喘息 疫学・統計
座長:近藤富雄(大垣市民病院小児科)

P2-3-1.奈良県における小児気管支喘息患児の現状調査―JPACを用いて

清益功浩1,8), 大塚 晨2,8), 河原信吾3,8), 櫻井嘉彦4,8), 南部光彦5,8), 新家 興6,8), 村上義樹7,8)
大和高田市立病院小児科1), 大塚医院2), かわはらこどもクリニック3), 奈良医科大学大小児科4), 天理よろづ相談所病院小児科5), にいのみ小児科6), むらかみ小児科7), 奈良小児喘息治療研究会8)


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今回我々は,奈良県下医療機関の協力の下に,JPAC(Japanese Pediatric Asthma Control Program)を用いて小児気管支喘息患児の現状調査を行った.

【対象】対象期間は,2009年4月1日から6月30日までの3ヵ月間で,奈良県下の医療機関にJPACを配布し,患児および保護者651人から回答を得た.

【結果】患児背景は0~17歳(中央値10.4歳)であった.

性別は,男65.6%,女30.4%,不明4.0%であった.

JPACの点数では,1ヵ月間の喘鳴と運動時の喘鳴と発作薬の使用の点数が低くなっていた.

総計では,15点の完全コントロール32.7%,12点から14点の良好なコントロール39%,11点以下のコントロール不良27.8%であった.

長期管理薬では,吸入ステロイド41.8%,抗ロイコトリエン薬73.4%であった.

治療を考慮した重症度分類では,治療を強化した方が望ましい例が37.9%認められた.

【考察】まだコントロール不良例がまだ30%程度見られることは,長期間管理薬,環境整備を含めた喘息治療を行っていく必要があると思われる.

第22回日本アレルギー学会春季臨床大会 2010年5月開催