春期アレルギー性鼻炎(花粉症) に対する小青竜湯と苓甘姜味辛夏仁湯の効果 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典:日本東洋医学会
http://www.jsom.or.jp/universally/
http://www.jsom.or.jp/medical/ebm/er/pdf/960006.pdf
漢方治療エビデンスレポート 2010
日本東洋医学会 EBM 特別委員会エビデンスレポート/診療ガイドライン タスクフォース
呼吸器系の疾患(インフルエンザ、鼻炎を含む)
1. 目的
春期アレルギー性鼻炎(花粉症) に対する小青竜湯と苓甘姜味辛夏仁湯の効果
2. 研究デザイン
準ランダム化比較試験(quasi-RCT)
3. セッティング
病院 1施設、医院 2施設
4. 参加者
1996年1月25日から1996年4月1日まで受診した初診の花粉症
5. 介入
1992年11月から1993年3月まで。受付順による群分け。
症状が強いときはインタール点鼻薬を併用
Arm 1: ツムラ苓甘姜味辛夏仁湯エキス顆粒 7.5g x3 entry 20名 15名
Arm 2: ツムラ小青竜湯エキス顆粒 9.0g x3 entry 21名 15名
6. 主なアウトカム評価項目
くしゃみ、鼻水、鼻閉
7. 主な結果
症状別改善度はくしゃみ、鼻水、鼻閉の改善度はArm 1とArm 2との間で有意差を認めなかった。
全般的改善度は 軽度改善度はArm 1は66.7%、Arm 2で80.0%であり最終改善度に有意差は認められなかった。
8. 結論
小青竜湯は苓甘姜味辛夏仁湯の花粉症に対する効果に有意差はないが、鼻閉に関しては小青竜湯がより効果的である。
9. 漢方的考察
虚証は除外した。
10. 論文中の安全性評価
苓甘姜味辛夏仁湯で1名,下肢の浮腫と体重増加を来したが,血液検査で異常はなかった。小青竜湯には問題なかった。
11. Abstractorのコメント
森氏の花粉症に対する論文は小青竜湯をコントロールとしていくつかの漢方薬と比較検討しているものがいくつかある。

これらのデータをまとめて、漢方薬の特性の違いを明らかにして発表していただけると漢方薬を勉強させていただくものにとって役立つものになるであろう。
12. Abstractor and date
藤澤 道夫 2008.10.13, 2010.1.6, 2010.6.1