・自然孔もしだいに粘膜肥厚などで交通路が悪くなりウミがたまった閉鎖空間になります。
そしてつねにきたない鼻水が出たり(この膿が鼻の中に出て来たりすると)その鼻水で、鼻がつまったり、鼻のうしろから喉に流れたり、鼻の中の粘膜が病的になってはれて鼻詰まりがおこったり、症状はさまざまです。
ともかくこの副鼻腔内に貯留してる粘液除去と副鼻腔内の粘膜を浄化させるために鼻内からは自然孔からの本来の交通路を確保することが大切です。
治療法としては,鼻の中に薬剤(収縮剤と麻酔剤)を噴霧または塗布して鼻の穴をとおりやすくして、また同時に副鼻腔の鼻の中の開口部を広げます。
それから鼻水を十分吸引して、鼻の中の副鼻腔開口部の周囲を鼻水を吸引することできれいにします。
それからネブライザーなどの噴霧を行います。
薬物治療としては急性期はまず抗生物質が必要なときもありますが、
粘膜保護剤や場合によったら『抗アレルギー剤』(アレルギー性鼻炎が原因のとき)去痰剤などを用います。
主に局所的な上に書いたような鼻の治療が主です。耳鼻科でこれらは行います。
それと喉に落ちる鼻水から喉を守る治療も行います。
喉に鼻水が落ちる・・・咽頭と後鼻漏(特に慢性)も参考にしてください。
つまり、ひとつには悪循環をさけるための膿(これは副鼻腔にある場合は鼻からの吸引などで除去します)の除去。
もうひとつは,副鼻腔開口部から、副鼻腔の中に薬剤をネブライザーなど噴霧したりする方法で副鼻腔の病的粘膜の改善治療。
この時自然孔周囲粘膜も改善させようとします。
非常にはしょってはしょって書いたので、語弊があるかもしれませんが大筋は
そういうことです。
後ポリープなどの出現があれば手術もあります。
後やはり保存的に直りにくい場合最近では鼻内内視鏡手術を行う場合もあります。
慢性副鼻腔炎の手術(従来)や鼻内内視鏡での慢性副鼻腔炎手術も参考にしてください。
副鼻腔気管支症候群(Kartagener症候群)原発性線毛運動機能不全症候群に書いていますがまたKartagener症候群に代表される副鼻腔気管支症候群(SBS)といって
感染防御機能に重要な粘液線毛輸送の弱いことも関係するのではないかという説があります。
副鼻腔気管支症候群といいます。
難しいですが、鼻の粘膜には、細かいミクロの線毛というのがはえてて、この運動で鼻の中に入る異物や細菌などを防御するものですが、この線毛機能の
異常や協調性などが弱い場合に、副鼻腔炎を起こしやすい、そういう家系では
線毛も弱いのではないか、だから副鼻腔炎や鼻炎を起こし易いのでないか
と言う考えも、アレルギー性鼻炎とは別にあります。
大人はちょっと違って、副鼻腔炎の長い疾患で
多くの場合気管支疾患を合併しますが、これは副鼻腔の膿が下降して起こる説とかありますが、やはりSBSが関係するのではないかといわれています。
実際こういった線毛不全家系というのはあります。
原発性線毛不全症という
疾患で、慢性鼻炎、気管支炎、内臓逆転がある、Kartagener症候群という
確立された疾患があります。
気管支拡張症も参考にしてください