・5)治療 手術
手術で治す方法も適応になる場合があります。
鼻の形状によります。
もとから鼻が詰まりやすい場合なら例えば鼻中隔湾曲の手術や下鼻甲介粘膜を取るなどもあります。
またレーザーで粘膜を照射するものもあります。
電気凝固術もありますがいずれも適応は主治医の先生、特に耳鼻科の先生に聞いてください。
レーザー手術も昔ほど特効的とは言われなくなっています。
やはり、一つの対症療法でしょう。
6)治療 その他
妊娠中も可能なスカイナースチーム(温熱エアロゾル)療法という温水で鼻を暖める療法が非常に注目されています。
漢方薬治療も証があえば非常に効果があります。
7)鼻や目以外の花粉症
他にも全身の過敏状態が高まっています。
喉の咽頭アレルギー、喉頭アレルギー、ゼンソク、皮膚症状、果物を食べると口がかゆくなる果肉掻痒症、外耳道のかゆみ、中耳炎、耳管狭窄症、副鼻腔炎(ちくのう)目の痒み、胃腸症状なども合併することも多く、必ず医師に話してください。
8)日常気をつけること
杉花粉症に代表されるアレルギー性疾患、耳鼻科ならアレルギー性鼻炎は残念ながら今の医学ではすぐに効いて、だれでも安全で、しかも副作用がないというもの、あるいは特効的なものはありません。
あくまでその人にあった治療で対症していっています。
そのためアレルギーの主治医を毎年決めておくことでしょう。
自分が何のアレルギーかは最低調べておいた方がいいでしょう。
杉と解れば、来年は予防的に抗アレルギー剤ものめます。
杉最盛期には体に花粉をつけない、部屋の掃除、帰宅してのうがい、洗顔、鼻かみ(家での鼻の中を洗うのは鼻の粘膜を痛めるので感心しません)。
杉の多い時はピクニックなど外へ出ることを控えるとかあらかじめ抗アレルギー点鼻薬を噴霧する、など細かい注意からです。
9)ステロイドの注射に注意を
最後に大切なことを書いておきます。
花粉症が一発でなおる注射があると聞きます。
どういうものでしょうかという質問を必ず受けます。
これは行わない方が無難です。
おそらく副腎皮質ホルモンつまりステロイドの筋肉注射ですが、副作用が非常に強いのです。
そして一度打ってしまったらもし副作用が出ても体から出すことは数週間から数カ月できないということからアレルギー学会や耳鼻科学会では行われていません。
ですから、一本で治るという注射には気をつけてください。
治療に王道なしということでしょう。