・出典:耳鼻科50音辞典
http://homepage1.nifty.com/jibiaka50/index.htm
・【アレルギー鼻炎 杉花粉症について まとめ】
えれくとんに掲載予定です。
杉花粉症かなと思ったら、どうしたらいいでしょうか。
まず、どういう医療機関に行ったらいいのでしょうか。
これは一番症状が出てる科でしょう。
目が一番ひどい場合は眼科、鼻が一番ひどい場合は耳鼻科でしょう。
複数の科にまたがった治療も沢山ありますし、実はそのほうが望ましいのです。
ほかの科も受けたい時、薬が解らなかったら、その薬を持参してください。
花粉症と風邪との区別は自己判断にまかせず、必ず医療機関にいってみてはどうでしょう。
1)医療機関と検査
医療機関ではまず問診、家族歴や昔のことも聞きます。
そして検査も重要です。
まず鼻水から好酸球を染色で調べることで、粘膜に実際アレルギー反応が起こっていることを調べます。
次に何に対してアレルギー(体に抗体)があるか調べます。
皮内に抗原を注射して、反応を見る検査があります。
また血液で抗体を調べるRAST法があります。
2)治療、医療機関での薬
使われる薬を説明しましょう。
まず「シーズンの前や症状の弱い時は、抗アレルギー剤の内服と抗アレルギー剤点鼻(鼻スプレー)が原則」です。
これは医療機関で処方されたものを使います。
「症状が強い時は抗アレルギー剤の内服、点鼻と、抗ヒスタミン剤の内服と副腎皮質ホルモン(ステロイド)入り点鼻薬の併用」を行い、「場合によっては副腎皮質ホルモン(ステロイド)入り内服薬を短期に」使います。
ヒスタミンとは花粉症のときに肥満細胞から出るものです。
鼻水、くしゃみ目のかゆみなどの原因になりますが、そのすでに遊離されたヒスタミン作用を押さえる薬が「抗ヒスタミン剤」ですでにアレルギー反応が起こってる人には即効性に効果があります。
ただ眠気、だるい、口がかわくという副作用もあります。
アレルギー性鼻炎は化学物質が遊離されて、それが反応して起こるのですが、「抗アレルギー剤」とはこの化学物質の遊離を押さえる薬です。
化学伝達物質遊離抑制薬といわれています。
抗アレルギー剤は予防的効果もあり早期から飲むと症状が軽くなることと中断しないことがポイントです。
これだけでシーズンを乗り切れる人もいます。
しかし症状がはじまってすぐに服用開始でも効果があります。
薬で眠気を来した人は先生にお伝えしたら、眠気の少ない薬を処方します。ただ最盛期には抗アレルギー剤のみでは難しいので副腎皮質ホルモン入りの点鼻薬や抗ヒスタミン剤内服を併用します。
「副腎皮質ホルモン(ステロイド)入り点鼻薬」はほとんど体に移行しないので安全な点鼻薬です。
医師の指示で、ひどい花粉症のピークに使うと、局所で免疫を抑制してくれるので安心して使ってください。
3)市販鼻スプレーに注意
ここで問題になるのは「市販に売ってる鼻スプレー(点鼻薬)」のことです。
実はあまり感心しません、というのは市販点鼻薬には「血管収縮薬」というのが入っていて、アレルギーを押さえるというより、この作用で鼻の粘膜を収縮させて一時的に鼻詰まりを取るという作用はありますが、リバウンドがおこります。つまり、使う前より、かえって鼻詰まりがひどくなるという副作用があります。
4)治療 減感作療法
薬以外に減感作療法と言う方法があります。
スギなら杉花粉で過敏になった体質を改善して次第に慣らすやり方です。杉のアレルゲンを少しずつ注射していきます。
しかし最近では上の二重抗原(いくつもに抗原抗体がある)、維持量に達するまで週に2回ずつ必ず来ないと行けないことより昔ほどされてないのです。