・出典:健康情報サイト
http://kenko.data-max.co.jp/
・免疫検査踏まえ、サプリメントを応用する「アトピーステップ療法」
2011年9月22日 15:49
日本大学生物資源学部の桑原正人准教授は、免疫検査を踏まえサプリメントを治療手段に用いる「アトピーステップ療法」を開発した。
動物を使った臨床では、500症例中、8割が有効例という。今年3月からはヒト臨床試験を開始しており、現在14名(最重症5名含む)を対象にした70日間試験で有効改善率60%と短期間の試験としては注目に値する結果が出でいる。
治療概要は、治療ステップを3ステップに分類。最初に患者から採血しTh免疫検査を実施する。
主な測定項目はTh1、Th2、Th3、TGF-β(場合によってサイトカイン27項目検査)および一般アレルギー検査により患者ごとに異なる免疫状態を把握する。
各ステップでは、移行する前にTh免疫検査を実施し、患者の免疫状態の推移を見計らいながら、次のステップへ移行していく。
軽症の場合は1ステップに約1か月、計3か月で完治に近い状態にまで改善することができる。
重症の場合は1ステップに3~6か月程度かかるという。
この治療法の特徴は、個人個人で違う免疫状態を詳細に把握し、段階に応じて調整していく点にある。
今まで検討されていなかった「Th3」の存在を治療視野に入れて組み立てられているほか、それぞれの局面に対応できる強力なサプリメントを用意する統合医療戦略を確立した。
桑原准教授は、「免疫の調整には薬剤より自然の素材の方が向いている。免疫は微妙なバランスの上に成り立つシーソーのようなもので、効果が強すぎる薬剤より、緩やかな効果のサプリメントの方が調整するには都合が良い」と話している。